鈴木敏夫のジブリ汗まみれを文字起こしするブログ

ポッドキャスト版「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」の文字起こしをやっています。https://twitter.com/hatake4633

文春ジブリ文庫・もののけ姫インタビュー

2015年7月27日配信の「鈴木敏夫ジブリ汗まみれ」です。

http://podcasts.tfm.co.jp/podcasts/tokyo/rg/suzuki_vol380.mp3

 

ーナレーションー

今週は、7月10日に発売された『文春ジブリ文庫もののけ姫』の鈴木さんはのインタビューの模様をお送りします。

 

1997年7月12日に公開された宮崎駿監督の『もののけ姫』。今だから話せる製作秘話。まずはこんなお話から。

 

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直木賞作家・朝井リョウさんと、鈴木さんの対談の模様をお送りします。

2013年10月8日配信の「鈴木敏夫ジブリ汗まみれ」です。

http://podcasts.tfm.co.jp/podcasts/tokyo/rg/suzuki_vol288.mp3

 

瀧井:今回はこの『世界地図の下書き』の発売と『風立ちぬ』の公開を記念をしての対談ということで、よろしくお願いします。

 

朝井:記念された!嬉しい。記念された。

 

瀧井:本当に今回表紙がまさか、まさかっていう。

 

朝井:本当です。ダメ元だと思って。

 

鈴木:だってうるさかったんですよ(笑)

 

朝井:(笑)本当に編集の方がアタックをして下さってっていう。

 

鈴木:まあ色んな方からね、そういうご注文って実は多いんですよ。

 

朝井:そりゃあ、そうですよね。

 

鈴木:僕は言われた時にすぐ、近藤勝也のことを思い出してて。もしかしたら、やってくれるかもしれないなって思ったんですよね。そうしたら、本当に2つ返事で。

 

朝井:いつダメになるんだろうなって思ってましたもん。ずっと。原画を見るまで。やっぱダメでしたって。やっぱ無理でしたスケジュール的にっていつなるんだろうなって思ってたら。新しい映画の直前に作られる本ですし。

 

鈴木:要するに、描けるかどうかですよね。

 

朝井:読んでいただいてっていうところで、読んでもらって面白くなかったって思ったら、やっぱり描くことって難しいんだろうなって思っていたので、読んでいただいて描いていただけるっていうところで、凄い緊張しました。

 

普段、ジブリの作品に関わってる方じゃないですか。だから物語を見る力みたいなものって、とんでもない研ぎ澄まされ方をしていると思うので。

 

鈴木:それはない(笑)

 

朝井:いやいや、それの方に読んでいただけるっていうのが怖かったですね。本当に。

 

ーナレーションー

今週の鈴木敏夫ジブリ汗まみれは、集英社の雑誌『SPUR』9月号の企画で行われた、ジブリ作品を愛してくれている直木賞受賞作家、朝井リョウさんと鈴木さんの対談の模様をお送りします。

 

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「風に吹かれて~スタジオジブリ鈴木敏夫・エピソード0」ゲスト:渋谷陽一

2013年9月4日配信の「鈴木敏夫ジブリ汗まみれ」です。

http://podcasts.tfm.co.jp/podcasts/tokyo/rg/suzuki_vol283.mp3

 

ーナレーションー

先日、中央公論新社から発売された、ナウシカから風立ちぬまでのジブリ30年の歴史を鈴木さんが語り尽くした本、『風に吹かれて』。インタビュアーはロッキング・オン代表の渋谷陽一さんです。

 

今夜は、その中から鈴木さんの幼少時代から宮崎駿監督、高畑勲監督との運命の出会いを果たすまでの物語をお送りします。

 

題して、「風に吹かれて~スタジオジブリ鈴木敏夫・エピソード0」

 

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「風立ちぬ」のお話を聞くため、ロッキング•オン代表の渋谷陽一さんがれんが屋を訪ねました。

2013年6月26日配信の「鈴木敏夫ジブリ汗まみれ」です。

http://podcasts.tfm.co.jp/podcasts/tokyo/rg/suzuki_vol275.mp3

 

ーナレーションー

今夜、れんが屋を訪れたのは、ロッキング•オン代表の渋谷陽一さん。

 

雑誌『CUT』のインタビューで、この夏公開される宮崎駿監督最新作『風立ちぬ』のお話を聞くため、鈴木さんのもとを訪ねました。

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渋谷陽一さんがれんが屋へ!

2008年11月25日配信の「鈴木敏夫ジブリ汗まみれ」です。

http://podcasts.tfm.co.jp/podcasts/tokyo/rg/suzuki_vol60.mp3

 

渋谷アメリカ公開っていつ頃なんですか?

 

鈴木:来年の3月。

 

渋谷:どれぐらいの規模でやるんですか?

 

鈴木:今度はね、然るべき人に頼んだんで、かなり大掛かりに。

 

渋谷:それで何某か形になると、かなり色んなことが楽になりますね。

 

鈴木:これから面白くなりますね。僕もどうしようかなと思ったんだけど、スピルバーグのプロデューサーのキャシーっていう女性に。まぁやることは凄いですよね。

 

渋谷:ああ、そうですか。

 

鈴木:うん。とにかく彼女に頼んだことが大成功で。ある問題を巡って蹇々轟々(けんけんごうごう)やってるときに彼女が登場すれば、全てが5秒で結論が出ると。

 

渋谷:恐ろしい〜(笑)

 

鈴木:キャシー・ケネディさんっていうんですけどね、美人なんですよ。

 

渋谷:いいですね。

 

鈴木:シナリオも僕らが読んでもよくわからないけど、『E.T.』書いた人がシナリオを書いてくれて。

 

渋谷:へー!

 

鈴木:メリッサっていう女性かな。これが非常に良い本が出来たっていって。英語のわかる人はみんな言いますね。

 

ーナレーションー

ポニョはいよいよ海外へ。そんな気分も高まる夜、一人の熱烈なポニョファンがれんが屋を訪れました。

 

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乱世の羅針盤...堀田善衛を敬愛する宮崎駿のことば 出演:宮崎駿

2008年10月21日配信の「鈴木敏夫ジブリ汗まみれ」です。

http://podcasts.tfm.co.jp/podcasts/tokyo/rg/suzuki_vol55.mp3

 

ーナレーションー

世界中の株が暴落して世界から悲鳴が聞こえてきた日、静かな秋の光に包まれた神奈川近代文学館では、ある展覧会が開かれていました。

 

堀田善衛展 スタジオジブリが描く乱世」

 

司会:本日は堀田善衛展記念講演会にご来場くださいまして、誠にありがとうございます。只今からアニメーション映画監督の宮崎駿さんをお迎えして、ご講演をいただきます。

 

ーナレーションー

10月11日土曜日、展覧会場では堀田さんを敬愛する宮崎駿監督の講演会が開かれました。

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あなたは作家 堀田善衛を知っていますか? ゲスト:堀田百合子さん

2008年10月14日配信の鈴木敏夫ジブリ汗まみれです。

http://podcasts.tfm.co.jp/podcasts/tokyo/rg/suzuki_vol54.mp3

 

 

 ーナレーションー

 堀田善衛。1918年富山県生まれ。1951年小説『広場の孤独』他の作品で芥川賞を受賞。その後ヨーロッパ、アラブ、中国、日本、中世、近代、現代、様々な国や時代を俯瞰する視点で独自の作風の作品を発表し続ける。

 

一方、映画『モスラ』の脚本に参加。晩年には彼を慕うジブリ宮崎駿監督、鈴木プロデューサーと親交を温める。1998年没。没後10年にあたるこの秋、10月4日から横浜の神奈川近代文学館で「堀田善衛展 スタジオジブリが描く乱世」が始まる。

 

折りしも、世界中の経済システムがあっという間に壊れて、本当に乱世がやってきてしまったこの一週間。でも近代文学館の建つ横浜の港が見える丘公園は、のどかな秋の日差しに包まれていました。

 

宮崎吾朗宮崎吾朗です。堀田さんの本の『路上の人』もそうですけど、あれはカソリックカソリックの権力のもとで生まれてくる異端を絡めた話ですよね。そうすると、主義主張、理念、そういったもので人は動かされる一方で、それがあるが故にものすごく悲惨なことも同時に起きる。やっぱり人はそれに左右されるし、それに準じていく人も沢山出る。それでいいのかっていうのがものすごい強烈な堀田さんの主張ですよね。どっちが良いとか悪いとかじゃなくて、人が生きてくことそのものが1番大事なんだと。平安時代末期で世の中大変だろうが、とにかく生きてる人は生きてかなきゃいけないんだから、みたいなことを一方で書かれていて。こういう考え方が今大事かなっていうことを思ったりしますね。

 

ーナレーションー

 あなたは、堀田善衛を知っていますか?

 

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