はたけ の日記

ゆっくり生きよう。

スタジオジブリの裏側が映画並みに面白いっていう。

 

風に吹かれて

風に吹かれて

 

 

 

ジブリの哲学――変わるものと変わらないもの

ジブリの哲学――変わるものと変わらないもの

 

 

 

 

ジブリの仲間たち (新潮新書)

ジブリの仲間たち (新潮新書)

 

 

アニメ映画といえば、スタジオジブリっていわれるぐらいのアニメ制作会社であるし、邦画興行収入もトップ10に5つジブリの作品があったり、数字上も誰もが認めるわけですけど、このスタジオジブリはそういう華やかな表側ではなく、普段みることのない裏側のほうが面白い。と個人的に思います。

 

裏側を知れば、表側がもっと面白くなる。

 

これは間違いないです。

 

じゃあ、裏側ってどういうことかというと、例えば、

 高畑勲監督・宮崎駿監督って、他の会社や場所では通用しなかった人だったはずなんです。高畑さんはともかく宮崎さんって、アニメーションを人生からとってしまったら、何が出来るのかっていうぐらいアニメーション一筋でやられた方。漫画もいくつか書いてて面白いんですけど、アニメーションでそれを表現したときの方が、迫力とか惹きが全然違う。

 

そういう人たちがいるスタジオジブリって、癖のある人たちの集まりなんで、面白いことが起こってるわけなんです。二人とも巨匠で偉人のような扱われ方をされてますけど、そんな言葉とったら、言ってみたらただのオジサンなんです。ただのオジサンっていうか、扱いづらいオジサンというかw

 

そう、だからスタジオジブリ

表側より裏側の方が面白いんです。

 

そんな彼らとスタジオを創設し、面白い作品をつくるべく、

監督たちのやる気をあおりながら、ひとつの現場が神輿だとしたら、その神輿の上でワッショイワッショイやってるのが

 

鈴木敏夫プロデューサー

 

という方なんです。

今回はその方の本の紹介です。

 

この人がいなければ、スタジオジブリもなかったでしょうし、高畑・宮崎両監督がここまで世間に認知されることもなかった、と思います。

 

高畑・宮崎さんが、アニメーションで面白いことをやっている。

その面白さを世間に伝えるための橋渡し役、とでもいいますか。

 

鈴木さんの役割って、大きく2つある気がします。

 

一つは作品をつくっていくときの、現場の統括。

監督含め現場のやる気をあおりつつ、作品が良い方向へ行くように仕向けていく。

 

そして、もう一つが作品を世に出していくときの宣伝の統括。

どうやったら皆がジブリの作品を観てくれるのか。それを中心になって考えていく。

 

本を読んでいくと、それらの過程が覗けるわけなんですけど、

出てくる場面がいちいち過酷なんです。

何て面倒くさいことを、この人はやってるんだろうって思ってしまいます。

 

一つ例を出すと、鈴木さんがアニメージュという雑誌をやっているときに、

当時「太陽の王子 ホルスの大冒険」をつくっていたお二人に取材のために電話をしてるんですね。これが三人の初めての接点なんですけど、そのときの二人とのやりとりが凄いんです。

 

「それでとにかく会って話したいっていったら、で、とにかくつくった人で高畑さんという人があれこれいい出した。もう一時間くらい電話で話して。(中略)『あなたの雑誌はどういう雑誌なのか』ってところから始まるんです。実はこうこうこういうわけで創刊するんですけれど、って説明すると、高畑さんは、ああだ、こうだって話はするんですけども、でも、会いたくないの一点張り。

 この会いたくない理由を、電話越しに一時間くらい話したっていうんですよね。

かなり強烈なキャラです。高畑さん。

この後に、あの方の登場です。

 

「で、一時間くらいたったころ、実はホルスを一緒につくった宮崎駿というのがいると。これが、初めてその名前を聞いた瞬間ですね。

『彼は別の意見を持つかもしれないから、電話を代わりますか?』って、それで電話を代わってくれるんです。

 

「で、宮さんに電話を代わって……そのときの正確な言い回しは全部覚えてますね。

いきなり『あらましは聞きました』と、だから説明はいらないっていうことなんですよ。その代わり、組合運動その他、全部語るには十六ページくださいて。これまた三十分くらいかかるんですよ」

 

 めちゃくちゃメンドクサイですw

ここで取材は諦めるんですけど、宮崎さんが「カリオストロの城」制作時に、宮崎さんのもとを訪ねて、またグチグチ言われてしまいます。

 

「とにかく、宮さんにひどいことをいわれてね。

 

『取材は僕は受けたくない』っていうことを繰り返し言われて。なんでかっていったら『あなたたちが作っている雑誌はくだらない』と。

 

要するに、アニメを使って商売をしようとしてんだろう、と。そんなもんに自分が登場したら何かが汚れる、っていわれましてね。

 

頭にきたから、そばに腰かけを持ってきて座って、なんにもしゃべんなかったんですよ。宮さんは一生懸命仕事していたけどもね。

 

知らん顔して横にいて、そうしたらね、夜中の何時だったか、午前の二時か三時だったんですけど、いきなり『僕帰ります』『明日は九時です』といわれてね。

 

僕ね、夜の九時だと思ったんです。そうしたら朝だったんだね。しょうがないわ。これは付き合うしかないなっていう。」

 

このエピソードがきっかけで鈴木さんは、カリオストロの城の制作に完成まで関わり、

 その後高畑監督作品「じゃりン子チエ」そして「風の谷のナウシカ」へとつながっていきます。

 

これだけでも、ほんと濃い内容ですけども、

毎作品こういうことが起こってるわけで、それに鈴木さんは付き合っていかなきゃいけないっていう、ようするに

 

すごいメンドクサイんですw

 

話を聞いてるだけで。

 

そんな濃い内容がてんこ盛りになってるのが、

この三冊です。

 

 

風に吹かれて

風に吹かれて

 

 ロッキングオン代表の渋谷陽一さんがインタビューがされたのを、文字起こししたものです。上記のエピソードみたいな話がたくさん出てきます。面白いです。

 

 

ジブリの哲学――変わるものと変わらないもの

ジブリの哲学――変わるものと変わらないもの

 

これは鈴木さん自らが書かれたもので、

 「風に吹かれて」に書かれてないエピソードが、こちらに掲載されてます。

こちらも読みごたえ充分!

 

 

ジブリの仲間たち (新潮新書)

ジブリの仲間たち (新潮新書)

 

 現時点で鈴木さんの著書のなかで最新作です。

中身はプロデューサーとしての仕事の話がメインで、どのように仕事をしてきたか。

宣伝、映画配給、映画のコピーについてなど、本人の経験則から語られています。

日本一売れた映画がどのように売られていたか、これでわかるわけです。

 

そして、鈴木さんはラジオもされていて、

こちらも本当に面白い。映画制作時の話から、有名人との対談までてんこ盛りなので、

興味がある人は、よければ聴いてみてください

鈴木敏夫のジブリ汗まみれ