はたけ のブログ

ラジオの文字起こしをしてます。現在は「高城未来ラジオ」と「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」をやっています。文字起こし専門のブログにしました。

高城未来ラジオ第十七回:日本の医療の闇—岩澤倫彦(ジャーナリスト)後編

ラジオ音源です

第17回 日本の医療の闇-岩澤倫彦さん(ジャーナリスト)後編 - 高城未来ラジオ

—高城のナレーション―

今回はジャーナリストの岩沢倫彦さんをお招きし、日本の医療問題の後半です。

一体癌の免疫療法は、なぜ欧米では許されないのでしょうか。

そして、日本の医療や社会システムは今後どうなっていくのでしょうか。

高城:最近若い癌患者もずいぶん増えて、テレビで取り上げられてると思うんですけど、やっぱり術がないと免疫療法に頼りますよね?

岩澤:やっぱり限界っていうのは必ずあって、治せる範囲っていうのが決まってますよね。

高城:はい。

岩澤:じゃあ免疫療法で治せる奇跡的な力があるのかっていうと、それは一度も実証されてません。

高城:一回もですか?世界中で?一度も?

岩澤:ないです。ええ。

高城:すなわち免疫療法だけじゃ治らないってことですよね?

岩澤:免疫療法とだいたいセットで抗がん剤を使ってるので、抗がん剤の効果なのか免疫療法の効果なのかは、、

高城:両方の効果かもしれませんよね?

岩澤:相乗効果あるかもしれません。

高城:はい。

岩澤:でも立証されてないっていうのは、医療としては本来やっちゃいけないことで。

高城:なるほど。

岩澤:実験的なことですよね?こういうのって、おそらく高城さんのほうがご存知でしょうけど、欧米では許されないですよね?

高城:そうですね。訴えられちゃいますからね。

岩澤:そうですよね。それを日本ではなぜかやられている。

高城:癌で世界で一番の権威があるっていうのは、ニューヨークのメモリアルスローンケタリングがんセンターっていうところなんですけど、この先生に聞くと一切そういうことやってないんですよ。

岩澤:免疫療法を?

高城:ええ。新しい新薬は開発してますよ。でも一般的にいうところの免疫療法はあるのは知ってるけれども、やってはいないですね。

岩澤:うーん。

高城:もしよければ彼らはやりますよ。でもやってないっていうのは、いわゆるエビデンスがないってことですね。

岩澤:そうだと思います。

高城:でも日本では年々増えてるように見えるんですけど。

岩澤:これはおそらく歯科とも共通していて、どんどん医療費の診療報酬っていうのが切り下げる傾向になっていて、例えば大手の病院でも結構経営苦しいんですよ。

高城:はい。

岩澤:だから個人経営で今までだと開業したら儲かるっていうのがあったんですけど、結構厳しいと。

高城:はい。

岩澤:そうなると今は何が儲かるのかというと、免疫療法が一番儲かるんです。

高城保険外診療だからですか?

岩澤:そうなんです。自由に価格設定が出来ちゃう。

高城:なるほど。ということは、末期でお金が払えちゃう人は、そこの餌食になってるということでしょうか?

岩澤:言葉は本当に厳しいようですけど、いいカモになってる可能性はありますよね。

高城:岩澤さんね、偉い先生方も免疫療法が良いっていいますよね?それなりに権威のある方。

岩澤:例えば東大とか慶応とか、癌でいえば国立がん研究センターとか、あそこが一番レベルが高いし信用されてますよね?

高城:そうですね。

岩澤:そういう方々がそういう所の出身の教授とかが、癌の免疫療法をクリニックに名前を貸してるんですね。当然皆さん信用しちゃいますよね?

高城:そうですよね。

岩澤:でも今お話ししたように、一度も根拠がない証明されていないという。

高城:彼らはわかってるんですか?

岩澤:絶対わかってますよね。医療者であれば。

高城:ということは、お金のためにやっているということですか?

岩澤:そうとしか思えません。

高城:うわーー(笑)それ大変な話ですね!

岩澤:これは一部の心あるドクターたちは、それを訴えてるんですね。

高城:はい。

岩澤:免疫療法というのを放置してはいけないと。でも医学界の中では、凄く権威のある人たちがそこに名を連ねているので、全体としてはそんな大きな流れにならないんですよね。

高城:言いづらいってことですか?

岩澤:言ってる先生たちが少ない。

高城:いわゆる大先輩がそこにいっぱいいらっしゃるから、業界内の。だから大先輩が名前を貸してる医院には言いづらいですよね?

岩澤:そういうことって、この医療界多いですよね。

高城:日本の医療界は特に多いように、今お話聞いてて見受けられるんですけど。

岩澤:ええ。

高城:もしも岩澤さんが癌になったらどうします?

岩澤:可能性は探して、癌の進行の状態によると思うんですよね。初期の癌とかある程度中ぐらいの癌であれば、可能性は探るべきだと思うんですよ。

高城:はい。

岩澤:でも末期になったときに、抗がん剤をガンガンやって体がゲンナリしちゃうようなところまでいくほうがいいのか、そこはどこかで見極めると思います。

高城:見極めて手段がなかったら、どうすればいいんでしょうか?

岩澤:一つは緩和ケアというのがあります。それは痛みを極力取り除いて、元々の生活を取り戻すような医療が受けられます。

高城:はい。

岩澤:それがまだ日本ってちゃんと普及してないので、とにかく抗がん剤をギリギリまで頑張るのが美徳のようになっていますけど、実際はそうじゃなくて命が限られてるとわかったときは、自分らしくギリギリまで生きた方が、本来はその人のための幸せじゃないかって僕は思いますね。

高城:僕ヨーロッパで暮らしていると、宗教があるかないかってすごく大きいと思うんですよ。ヨーロッパの人たちは緩和ケアだけでなくて、例えば教会に必ず行くようになります。今まで週一だったのが何度も教会に行くようになって、自分の生命というものの寿命をもう一回考え直すということを誰もがするんですよ。でも日本だと緩和ケアだけでなくて宗教観が非常に少ないわけですよね?僕はここがすごく大きい気がするんですけども。

岩澤:今お話聞いてて思ったのは、免疫療法に走ってしまうのは、ご自分の心の拠り所がない人が、日本人多いのかもしれないですね。

高城:ですから壺を買うのと同じように、同じようなことがもしかしたらそういう医療でも起きてるのかもしれないですね。

岩澤:今のご指摘って、意外と当たってるんじゃないですかね。

高城:はい。

岩澤:たぶん誰も気づいてない部分で、、

高城:たぶんそうですよね。他にもいわゆる検診っていう問題が大きいと岩澤さんよくお書きになってらっしゃいますけど、日本で人間ドックって日本独特のある意味宗教のようなかもしれませんが、これ他の国ではあまり見受けないんですけど。

岩澤:いわゆるがん検診って、日本では公的なやつ5つあります。

高城:はい。

岩澤:胃と肺と乳がん、子宮がんですよね。僕は胃がんに関してずっと取材してきたんですけど、胃の検診っていうのはバリウム検査。

高城:そうですね。メジャーですね?

岩澤:ですよね。例えば会社に勤めてる人だと30代半ばからバリウム飲まされて、、

高城:強制ですね?会社によっては。

岩澤:はい。やってるんですけど、胃がんの原因ってほぼピロリ菌だってわかってるんですよね。

高城:そうですよね。

岩澤:だったらピロリ菌の陽性者をまずスクリーニングして、バリウムじゃなくて内視鏡検査でしっかりやったほうが初期で見つかるんですよね。

高城:そうですよね。

岩澤:なのにずーっとバリウム飲ましてると。それはシステムが日本の中で構築されていて、医学界の権威と言われている人たちがそれを肯定してるからなんですよね。だから現場のドクター達みんな、バリウムじゃ早期で見つからないわかってるんですけど、何故かずっと続いている。

高城:あれ飲むのも大変だしね、人によってはそれによって腸をおかしくする人いるわけですよね?

岩澤:そうなんです。

高城:古いしきたりを守っているということなんでしょうか?

岩澤:しりたりというよりも、日本にガッチリシステムとして構築されているので、それを変えるって、とっても大きな力で。

高城:お聞きしているとね、自分の身を自分で守らなければいけないってことは何となくわかりました。それと最後にお聞きしたいのは、日本の医療の保険システムがそろそろ破綻すると言われてますよね?

岩澤:ええ。

高城:これ実際破綻するんでしょうか?

岩澤:このままでいけば必ずしますよね。

高城:どのくらい先で?

岩澤:2025年問題ってよく言われてますけど、団塊の世代が一番医療費がかかるって時代にもう間もなくなりますよね?

高城:はい。

岩澤:そうなれば、今のシステムのまま行こうとしちゃうと、一気に破綻しますよね。で、これ凄くデリケートな問題なんですけど、お年寄りになったらね、腰が痛いとか何処が痛いとか苦しいとか必ず出来ますよね?

高城:はい。

岩澤:いま病院行くとそういうお年寄りがたくさんになってるんですよ。それが本当にいいのかっていうか、それをちょっと治したからといってそれで幸せになってるんですか?っていう部分もあると思うんですよね。

高城:はい。

岩澤:だからそれは高城さんのお話に戻るんですけど、心の拠り所みたいなのが今の日本人に失われているから、とりあえず健康であればいい、みたいな発想でいる。でも実際は心の問題であったり、どのようなことが幸せなのかっていう部分が置き去りになってるので、とにかく金をかけて治療すればいいんだ、みたいな発想になってると思うんです。そこを変えることが1つの方法論としてあるのかなと思いますね。

高城:新しい日本のシステムそのものを変えていかないと、いわゆる社会問題そのものは変わっていかないと思うんですよ。宗教観低くて、敢えていうと日本の宗教って資本主義みたいなものでね、それももう伸びなくなって成長神話は終わったと。それで医療保険は破綻すると。これ日本どうなるんですか?

岩澤:僕いま50代入りましたけど、あと何十年後の日本ってどうなってるんだろうだて僕も不安でならないというか(笑)

高城:どうなるんですか?日本は。

岩澤:いい材料は今あんまりないですよね。

高城:ほとんど聞かないですよね?

岩澤:ええ。でもまだ微かに希望が持てる分野があるとしたら、いま若い人たちの意識って、意外と僕らの世代よりも高い人が多いんですよね。

高城:はい。

岩澤:もっと理念とかね、ちょっと青臭い志みたいなのが若い人たちが持ってるっていうのが、唯一の希望かなっていう風に。

高城:そこに日本の次の新しい光があるかもしれないと、岩澤さんはお考えなんですね?

岩澤:それしかないと思います。

高城:それは楽しみなんで、是非そちらの方も取材して頂いてまたいらっしゃってください。

岩澤:はい。

高城:有難うございます。

 

ー高城のナレーションー

 

医者が儲かるというのは過去の話で、現在の医療業界はかつてほど良いビジネスではなくなってきているそうで、だから保険外診療が増え、中には怪しいものもかなりあるとのお話でした。

 

その代表的なものが、最近話題の癌の免疫療法。これは末期ガンの患者が良いカモになってる可能性があると言葉を選びながらお話ししていたのが、とても印象的でした。

 

そしてこのままのシステムだと医療も日本社会も破綻するのではないかと、中々鋭いご指摘です。あらゆる意味で自分の身は自分で守るしかありません。

 

次回もまた新しい世界お届けしたいと思います。