はたけ のブログ

ラジオの文字起こしをしてます。現在は「高城未来ラジオ」と「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」をやっています。文字起こし専門のブログにしました。

高城未来ラジオ第二十八回:農業の真実ー野口勲さん/野口種苗研究所所長(前編)

ラジオ音源です

第28回 農業の真実 -野口勲さん/野口種苗研究所所長(前編) - 高城未来ラジオ

—高城のナレーション― 

 

今回は日本で唯一固定種だけの種を扱うお店、野口種3代目野口勲さんをお迎えし、日本の農業の問題点についてお話いただきます。

 

いったい、オーガニックの野菜の何が問題なのでしょうか。

 

そして、野菜もどきとはいったい何なのでしょうか。

高城:野口さんは、種屋さんですよね?

野口:種屋です。

高城:ただ普通の種とは扱ってるものが違いますよね?

野口:昔は普通の種だったんです。ただ昭和40年代くらいから種が全部F1という交配種になっちゃって、ほとんどそういう昔の種は売れなくなっちゃって。

高城:昔の種というのは、いわゆる固定種。

野口:ウチは固定種の専門店です。

高城:そのような種屋さんは、日本に他にあるんでしょうか?

野口:ないですね。

高城:野口さんのとろころだけ⁉︎

野口:だけですね。

高城:固定種とF1種の違いは何なんですか?

野口:揃いがいいか悪いか。

高城:揃いがいいというのは、出来上がったものの?

野口:そうです。

高城:例えば野菜だとしましょうか。キュウリにしましょうか。

野口:今は売れるキュウリというのは、長さが28cmで太さが何センチとか箱に詰めた時にズラーと揃って、そういう種はF1。

高城:ということは、固定種の場合はバラツキが出る?

野口:非常にバラツキが出る。

高城:人間でも動物でもみんなバラバラですから、あまり同じものはないわけですよね。生き物ですから。

野口:それを工業製品みたいにみんな同じ形に揃うものが、F1。

高城:これは見た目だけじゃなくて、例えば味や栄養価も違うんでしょうか?

野口:その辺をいうと僕はF1は、野菜もどきだと思いますけどね。

高城:野菜ではない⁉︎

野口:ない。

高城:僕らが一般的にスーパーで買うキュウリは、F1でしょうか?

野口:全部F1です。

高城:全部F1⁉︎ということは、僕らが有機やオーガニックと思って食べてる野菜は、基本的にF1ですね?

野口:全部F1ですよね。

高城:育ちがオーガニックなだけで、種はいわゆる固定種じゃない自然のものではない?

野口:そうです。その1代限り別系統の両親を掛け合わせてつくった雑種です。

高城:いわゆるハイブリッドですね。このハイブリッドの野菜を僕らはオーガニックといって有り難がって食べてますよね?そうするとその栄養価の点でも不自然な面が非常にあるということでしょうか?

野口:それをちゃんと調べてる人がいないんでわからないですけど、昔の固定種しかなかったときの栄養分析表でいうと、昭和30年代頃のホウレンソウのビタミンCが今は5分の1とか10分の1になってると。

高城:人参もそうですね。わずか30年前の6分の1の栄養価しかありません。種はいったい何種類あるのでしょう?固定種、F1種、GMもありますね?

野口:その3つでしょうね。

高城:3つ。野口さんが考えるF1の問題は他にどんなものがあるんでしょうか?

野口:雑種ですから種が採れないですよね。

高城:来年も買うしかないですよね。

野口:そうです。毎年買わないといけないということ。それとF1のつくり方の技術が何通りかあるんですよ。それによっては種が採れなったり絶対に。雄しべ、花粉がないから種が採れないわけです。

高城:これ生命体としてはかなりイビツですよね?

野口:生命エネルギーは物凄く低くなってると思いますね。花が咲いても花は小さいし、売ってる種も非常に小さい粒になってますね。

高城:ちゃんとした野菜を食べたいと。この話を聞いて。どこで買えばいいんですか?

口:種自分で撒いてつくるしかないですね。

高城:自家菜園で。

野口:売ってないです。

高城:流通してない。ということは、本物のキュウリでも人参でも食べようと思ったら、固定種在来種の種を買って、自分で育てるしかない?

野口:あとは例えばウチから種を買ったり、ブログやなんかで販売してる農家もいますから、そういう人から買うとか。

高城:直接買うしかない?

野口:ただF1と違って周年栽培ができない種なんで、ある一時しかないということが多いですね。

高城:ということはプロの農家の方は、まずF1をお使いになりますよね?

野口:それじゃないと売れないですから。

高城:売れないですよね?ですから流通してる野菜、プロが使ってる野菜はF1種だと思ってまず間違いない?

野口:ほとんどそうですね。

高城:固定種とF1種のお話をお聞きしましたが、続いてGMのお話をお尋ねしたいと思いますが、GMというのはわかりやすくいうと何でしょう?よく遺伝子組み換えとみな理解してると思いますが。

野口:F1との大きな違いは、F1というのは別系統の品種を掛け合わせるんですけど、それぞれ同じ植物を掛け合わせて雑種にするわけですけど、GMというのは植物同士でなく細菌とかウイルスとか全然別の生き物の遺伝子を組み込むっていう、例えばGMの種の良いところは、農薬とセットなわけですね。除草剤耐性とか。GMにすると除草剤をかけても枯れない。だからこれは大量生産に向いてるわけですね。いちいち草取らなくても芽が出たら除草剤をかければ、、

高城:より工業製品に近いということですね?

野口:そうです。で、除草剤耐性をどこから持ってくるかというと、除草剤をつくっている工場の排水の中で生きている細菌を見つけて、その細菌の遺伝子を組み込むことによって除草剤をかけても枯れない植物が出来る。

高城:なるほど。GMはどんな問題があるんでしょうか?

野口:色々とあると思いますけど、誰も検証してないんでわからないと。

高城:わからない?なぜ検証しないんですか?

野口:検証するお金を提供する企業がない。今は大学でも企業から研究費を貰って研究してますから。

高城助成金や研究費で成り立ってますね。

野口:それをやるところはほとんどないと。アメリカでは除草剤耐性をつけた植物を3ヶ月マウスに食べさせて、異常がなければこれは安全だと認めるというFDAの決まりがあるわけですね。それをフランスのカール大学の先生が2年間マウスに食べさせたらどうなるかっていったら、4ヶ月目からガンが発生して2年経ったらほとんどガンだらけになって死んじゃったっていう研究発表はしましたよね。それによってEUのほとんどの国がGMはお断りと。

高城:そうですね。身体に悪いものですね。

野口:スペインだけはまだ輸入して売買してますね。

高城:農業国ですからね。このGMの問題は、我々日本でなんとなく印象的に悪いものだということを、、

野口:だから種が売れなくなって、いまGM作物つくっている畑の面積がドンドン減ってます。

高城:ということは、このままなくなってくれた方がいいですよね?

野口:その代わりに今度はゲノム編集という他の遺伝子というか、、

高城:クリスパー技術ですね。

野口:そうですそうです。そっちに軸足を移そうとしてるんじゃないですか?

高城:なるほど。GMではなくて、遺伝子編集を使った次なる種を世の中に提供しようということですね。

 

ー高城のナレーションー

 

人がみな違うように、本来生き物である野菜も不揃いであることが当たり前です。ですが、実際は店頭に並べるために野菜のサイズを統一する必要があります。それ故野菜は年々工業製品のようになってしまい、栄養価も生命力も著しく落ちてしまっている現実があります。

 

有機栽培かどうかは問題ではなく、まずは種。その次は土。そして最後に育て方が大事だと僕は考えます。オーガニックのような育て方だけを気にしても仕方がありません。

 

いったいこれから10年も経つと、我々の食を取り巻く環境はどうなってしまうのでしょうか。

 

衝撃的なお話は、次回に続きます。