はたけ の日記

ゆっくり生きよう。

ラジオ版 学問ノススメ 「京極夏彦」

吾輩、よくラジオを聴くのである。
しかし、生で聴くのではなくPodcastという文明の利器を使い、録音されたものをいつも聴いている。

そのよく聴くPodcastのうちの一つが

「ラジオ版 学問ノススメ」

である。

ゲストの方々が多分野に及んでいて、
ここでしか話を聴けないような方もいらっしゃるのではないか、と思う。

特に作家の方は、普段社交的でないことが多いので、貴重な話、となる。
これはこれは、吾輩としては嬉しいこと極まりない、ということで、この番組はとても重宝させていただいているのである。

その中でひとつ、
オススメの回。

2014/2/10のゲスト、作家の京極夏彦氏である。

いわゆる、妖怪とか怪談とかミステリーの分野を扱っている方である。

小学校の頃から、指先があいた黒い手袋をはめて登校していた、ということで
いつも履いているのなら、蒸れそうで、手袋を脱いだら「くさっ!」となりそう。
どのくらい手袋を持っておられるのであろう。。

この回の中で、吾輩が特に面白かったのが
「フィクションとノンフィクションの境目」
という部分。

いままで、そんな考え方が吾輩にはなかったので、新鮮であった。
そして、確かにそうだな、と感じもした。どう捉えてもOKということだな、と感じた。


―で、今回いろんな史実とかも入ってますね。実在か、もしくはいたであろう人もいろんな形で入ってる。で、当然フィクションの部分はあります。これ、ブレンドの比率って、どんな感じなんですか?

京:まあ、僕の中では全部フィクションですよ。

―全部フィクション?

京:ええ。基本的に昔の人がこんなことしました、あんなことしました、まあ書いてはあるけど会ったことないですもんね。

―まあ、会ったことないですねえ。

京:ないんです。勝海舟にも会ったことないですし。

―ジョン万次郎にも。

京:ジョン万次郎も会ったことない。基本的に会ったことないから、ちゃんと書いてあったとしても,嘘か本当かわかんないですよ。

―ああー、まあそうですね。

京:書いてるっていうだけで。僕には確認しようがない。で、多くの学者さんとか、その当時から生きていた人の証言とかそういうのがあって、「だから本当だよ」って言われてるだけですよ。

―確率的にこうじゃないかっていうぐらい・・・

京:みーんな嘘ついてたらわからないですよ。

―わからないですね(笑)それもないわけじゃないですからね!

京:それはそうですよ。歴史の教科書だって、昨今書き換えられてますよね。「いい国」つくれなくなっちゃってますし。

―そうですね(笑)「いい国」じゃない。

京:あれ、僕らなんか長い間そう覚えさせられたから、いまさら違うっていわれても「えー」って思うわけだけど、まあ、新資料が出てくれば簡単にひっくり返るでしょ?で、僕にとって書かれてるものって「等価」なんですよね。等しく「嘘」ですよ。

―おー(笑)それは・・・

京:それは等しく「嘘」ですよ。そこに僕のつくった「嘘」が混じるだけだから。

―あー、じゃあ「嘘」「嘘」だから足しても、、

京:「嘘」ですね。そうです。「嘘」の二乗くらいになるかもしれない。ただ、僕が考えた「嘘」と僕が考えてない「嘘」が混じるってことですよね。だから、他の小説とかも全部そういうスタンスで書いてるんで。割といろいろと参考にされる方いるんですけど、間違いですよ!

―はははは(笑)

京:やめた方がいいですよ!小説は面白く読みゃあいいんです。

―なるほどなるほど。うんうん。

京:なんかこれこうなのかな?って思ったら、他の資料あたってください。

―(笑)なるほど。

京:それで同じこと書いてあったら「ほんとなんだ!」ってビックリすればいいし。で、「それでも俺は信じられない!」っていう人は信じなくて結構ですっていう。そういうハナシですから。本当のことばっかり書いてるわけじゃなくて、小説は全部ウソですよ。こんな人いないですからね。

―じゃあ、決して資料として読んではいけない。

京:まあ、読んでもいいですけど、信じないほうがいいですよね。だって、どこまでが本当でどこまでが嘘かっていうのは、小説の中でわかっちゃったら、こんなつまんないことないですよ。







京極氏に関しては、今回でとても興味をもったので、これからも追っていきたい。
そして、同じ水木会の門下生、荒俣宏氏にも同じ匂いを感じるので、Podcastを聴いてみようと思う。