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ポッドキャスト版「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」「未来授業」の文字起こしをやっています。「未来授業」は2020年4月分からです。文字起こししてほしいものがあれば、ツイッターのDMに連絡下さい→https://twitter.com/hatake4633

〈コロナ特集〉鈴木敏夫のジブリ汗まみれ:「コロナと映画」(その2)

2020年4月26日配信の「鈴木敏夫ジブリ汗まみれ」です。

 

今回も前回に引き続き、コロナ特集の回の文字起こしです。

https://podcasts.tfm.co.jp/podcasts/tokyo/rg/suzuki_vol629.mp3

 

額田:僕がすごい心配なのは、今回のコロナがこれで終わったら万々歳かというと、また新しいウイルスが来る可能性が、、

 

鈴木:それは常にあるんでしょ?

 

額田:はい。そうすると、社会の構造そのものを変えてかなきゃいけないのかなってことは考えないですか?こういうライブ的にみんなが集まるものは何かあったら危ないぞっていう。

 

依田:人間ってそこまで勤勉じゃないと思ってるんですよ。つまり、大義名分で生きられないじゃないですか?本当はこうしたらいいよねっていうことよりも、自分が持っている本能的なものに人間は突き動かされていくはずなので、そうすると、、

 

ーナレーションー

 

鈴木敏夫ジブリ汗まみれ。

 

今週は先週に引き続き、「コロナと映画」というテーマでお送りします。

 

現在、世界に蔓延するコロナウイルスの影響により、多くの人々の生活が脅かされています。感染を防ぐための措置として、不要不急の外出を控え、人の密集する場所には行かないことが求められています。その結果、イベントやコンサートの中止などエンタメ界も自粛に追い込まれました。

 

そんな中で今回は、映画に焦点を当てて、現状と未来について語っています。

 

出演は東宝の市川南さん、博報堂DYメディアパートナーズ藤巻直哉さん、日本テレビの依田謙一さん、クラフターの石井朋彦さん、そして鈴木さんです。

 

今週はこんなお話から。

 

 鈴木:額田くんが言ったやつでいうとね、そういうことは歴史で考えなきゃいけないのよ。ローマの時代に”パンとサーカス”って言われたでしょ?みんな集まってたんですよ。でしょ?

 

そこから数えたら何年続いたんですか(笑)ちょっとやそっとじゃないでしょ?

 

そうすると、所詮復活する。有効性があるんだもん。と思うよ。そこら辺が題材になって、映画なんていっぱい作られてるじゃん。

 

市川レンタルビデオが出たときに、家で大きなモニターがあって、良い音響で観られるときに映画館なんて行かなくなるんじゃないかってよく議論されてたんですけど。

 

私がなるほどって思ったわかりやすい例えは、どんなに美味しい料理が食べられても、みんなレストランに行くじゃないですか、と。なので、映画館っていうのはまだ大丈夫ですよ、なんて議論をよくしてましたけど。

 

そういうことでいうと、配信が映画が身近で良い環境で観られても、より大きなスクリーンで良い設備の映画館っていうのは、当分は衰退しないんじゃないかなという風には思いますけど。長い目で見ていけば、少しずつ変わっていくのかもしれないですけどね。

 

額田:また別のウイルスが来たら、また一年間何も出来ないのかっていうことを考えると、商売の構造として、、

 

鈴木:でもそれは本格的なものは歴史的にみると、せいぜい百年に一回。何百年に一回なんですよ。それが今回来てるってことでしょ?

 

額田SARS、MARSを考えると、十年、二十年、、

 

鈴木:あれはそれにはならないでしょ?

 

額田:ならないんですかね。

 

鈴木:そういうことなのよ。

 

依田:世界経済は止まらなかったですからね。

 

鈴木:その問題はね、そんなに色々話してもそんなに俺は意味がないと思うよ。だって本当に百年に一回のやつが来てるんだもん。まさに。

 

そこでみんなが報道その他で知って、その中でどうしていくかっていうんであれなんだけれど、当面考えなきゃいけないのは、その期間がいつまでなのか。

 

で、人間って強いから忘れちゃうんだよね。実をいうと元気になっちゃうんですよ。またそれが襲ってくるまで。

 

依田:それが生きる力でもあるんですよね。

 

鈴木:そう。忘れることが一番強いから。

 

依田:その力がないと、人って悲しみに暮れて生きていけないはずなんで(笑)忘れる力があるってことは、よく責められますけど。でも実はその能力があるから、日常にも戻れるし。

 

鈴木:だって色んなことを覚えてたらさ、藤巻さんなんて生きてられないよ?

 

(みんな、笑い)

 

依田:ウチの日本テレビも、最近よく「この件は長期的な視点に立て。短期的に解決しようとするな」っていうことは、ウチの会長社長中心に言われていて。なので、それでみんな取り組み方変わってくるので。

 

確かに当初とは変わってきましたよね、これ。本当に短期で解決できるものじゃないってなったときに、鈴木さんがさっきおっしゃっていた最悪のパターンを見据えながら、マラソンに入るというか。そっちにシフト出来ていれば、何とか方法があるんじゃないかなと思うんですよね。

 

---

 

依田:ただ現実問題こんなに短い期間で危なくなる会社だったりお店があるんだなっていうのは、ちょっとショックですよね。

 

自分の知り合いでそういうのが出てきたりすると。石井さん周りとかそういうのないですか?

 

石井:アニメ業界は四月版というのが始まっていて。当然もっと前に出来ているものだから、影響が論理的にはないはずですけど、もう四本放映延期が決まり、一本は途中で放送がストップになりましたね。

 

いま現場で起きていることは、紙で描いてますから、3密甚だしいわけですよ。アニメーターの自宅にカイナライトブックス(?)を支給して、家で描くと。

 

で、描いたものをデジタルにで彩色して編集するんですけど、いま声優さんがアフレコのスタジオで録れない状況なので。テレビシリーズの声の収録はストップしているんで。

 

まさに秋版くらいからとんでもないことになってくるだろうな、という見通しですけど、さっき鈴木さんがおっしゃったように、みんな何となく5/6になったら!とか夏になったら!みたいな、漠然とした仮定のをもとに判断がされているから、色んな人と話しましたけど、この感じが一年続く二年続くからこうしよう、という議論には中々なってないですね。

 

どうしても場当たりになってしまうというか。これからが大変。現場に出る人出ない人も。

 

藤巻:終息宣言的なことって出せないよね?たぶん。

 

額田:緩むとまたワーっと広がってっていう。

 

鈴木スペイン風邪のときは、終息宣言が出たんですよ。

 

藤巻:何のとき?

 

鈴木スペイン風邪

 

藤巻:あ、出したんですね。

 

鈴木:それが問題だったの。

 

藤巻:そうなんですか。

 

鈴木:終息宣言出したときに、第二波が来ちゃうんですよ。それで第二波でも同じ過ちを繰り返すんですよ。再び終息宣言なんですよ。そして第三波が来る。それで二年半続いちゃったの。

 

藤巻:そうなんだ。

 

鈴木:そこら辺は学べることは色々あるんじゃないかな。

 

依田:みんないま心配しているところでいうと、いつまでなの?っていうところなんですよね。

 

非常事態宣言が遅かったっていう世論が大半だと思うんですけど、きっちり我慢するから、もう経済活動止めてというか必要最低限にして、一か月歯を食いしばってやったら劇的に減るんだ、あるいは無くせるんだっていうのが見えていれば、一か月でもいいでしょうし。

 

様子見ながらっていう状態だと、結局減り続けないし、二か月経って三か月経ってていう間に潰れていく会社も出てきてみたいな。

 

鈴木:いつ終わるかっていうのは、自分たちで決めるべきだと思うんだよね。それしかない。

 

それが抽象的じゃなくて、例えばですけど、年内。年内に終わってほしい。それを最悪と考えて、それで現状何をしていったらいいか考えるべきじゃないかなっていう気が俺はするんですけどね。

 

依田:意志の問題ですよね。あるとこからは。

 

鈴木:そう。それがその前に終われば、本当によかったっていうことになるわけだし。

 

ところが大きな問題があって、日本だけで終わんないわけでしょ?日本は全体隔離できたとしても、隣の国がある、世界があるっていうやつで。いつ何時それが来るかわからない。

 

そうすると、世界全体が安全にならなきゃ自分のところの安全も本当には得られないっていうことだから。

 

で、過去の例でいえば、スペイン風邪が二年半だとしたら、もしかしたらそこら辺まで想定しなきゃいけないけれど、なんていったって、二年半なんてあまりにも長い。そうしたら当面一年、出来たらっていう希望的観測でいうと年内。じゃあ年内どうしていったらいいの?っていう風に考えていった方が理性的じゃないかなっていう気がするんですけどね。俺は。

 

---

 

市川:ミニシアターなんかは「ミニシアター・エイド基金」っていう、是枝監督とか深田晃司監督とかが基金を募っていますけど、それだって数か月単位の基金だと思いますから。

 

鈴木:みんな目の前でそういう問題を抱えているんだけど、一方でコロナっていう問題は、例えば映画でいうと、作る方にどういう影響を与えるんだろうって思って。そっちに興味がありますよね。どうなんですか?

 

なにしろ市川南さんは、東宝で配給する映画の内容を含めて、全責任者なわけでしょ?

 

市川:でも全世界的なテーマになりますよね。これは第二次世界大戦以来、最大の共通のテーマになりえますよね。

 

鈴木:一方でこういう話があるんですよ。

 

僕の知り合いのフランス・マルセイユに住んでいる人から、フランスが外出禁止令が出たとき、数日経ってLINEが来たんですよ。

 

何かなと思ったら、色んなお店どこもストップしちゃって。あっちはレストランも全部ダメだから。結局、家に閉じこもって外に出ちゃいけないわけで。食材のものは買ってきて、家庭でご飯は作る。

 

すると何が起きたかというと、家族が向き合うようになったって。家族が向き合うと同時に人間の本質っていうのは何なんだろう、そこに話がいってる。これを機会にそういうのを考えるのも、なるほどなって思うことがあるんですよっていうことを言い出してね。しばらく経ってたから、そういうモノの見方があるんだと思って。

 

何しろ、モノを買うっていう大量消費社会、その中で生きてきたわけでしょ?そういうものを好むと好まざるに関わらず、距離を置かなきゃいけなくなったわけでしょ?そのことによって得られるある種の解放感。あ、もうモノは買わなくていいんだっていう。自分の中で色んなものが蠢き始めている、っていうようなLINEをくれた人がいるんですよ。

 

依田:確かに食費ぐらいしかお金を使わなくなって。そこに対してストレスがあるわけではなく、時間の使い方も明らかに変わったっていうことでいうと、一日が長くなったりする感覚も(笑)

 

鈴木:それに結構費やしていたわけでしょ?このメンバーでいうと、たぶん一番大衆消費をやってたのは藤巻先生ですよね(笑)

 

例えば、色んなものを買いまくった藤巻さん。こうやってみると、みんな似たような格好しているけど、このパンツみても実をいうと良いやつ着てるんですよ。藤巻さんって。

 

石井:37800円。

 

藤巻:(笑)

 

鈴木:みんなそう思ってないかもしれないけれど、藤巻さんは自分の身に着けるものにすごいお金を使っていたわけですよ。それは今どうしてるの?

 

藤巻:なんにもない。大好きなイタリアの通販があるんですけど、そこのイタリアの倉庫が3/25で閉めて、出荷できないということで、買い物が出来ないんですよ。

 

で、今まで100%外食だったじゃないですか?だからカードの請求がガクンと(落ちた)(笑)

 

依田:しかも藤巻さん、いま断食やってるんですよね?

 

藤巻:ちょうど良い機会だから断食を。

 

鈴木:『私はダニエル・ブレイク』だっけ?

 

石井:はい。

 

鈴木:あの監督はなんだっけ?名前ど忘れしちゃった。

 

依田:イギリスの、、

 

鈴木:イギリスの有名な監督だよね。

 

石井ケン・ローチ

 

鈴木ケン・ローチだよね。あの人80いくつであれを作ったわけじゃない?大工だった人が怪我しちゃったんで、役所行って(書類や補給金を)貰わなきゃいけない。

 

で、行ってみたら携帯持ってないと貰えない。それによって現代を知るっていう映画じゃない?

 

そういうことでいうと、こうやって映画って作るんだなって教えてくれた映画なんですよ。

 

藤巻:ちょっと観てないんでわからないんですけど。

 

鈴木:そうなんですよ。なにしろ申請するのに携帯でしなきゃいけないんですよ。携帯っていってもスマートフォンだけど。「俺はそんなもん持ってないぞ」って向こうと揉めるっていうやつなんですよ。

 

でもこれによって、現代は何なの?ってそれが迫ってくる映画で。あれ確かパルムドールだよね?

 

石井:そうですね。

 

鈴木:だからまさに藤巻さんを題材にやれば。

 

藤巻:(笑)

 

鈴木:だって大衆消費の権化みたいな人なんだもん。それが出来なくなったわけでしょ?出来なくなって寂しいですか?

 

藤巻:何にも困ってないですけど(笑)

 

鈴木:それでふと我に返ることとか。

 

藤巻:それこそさっきの依田っちの話じゃないけど、確かに生き方は変わるかもしれないなと思って。これが明けた後。

 

鈴木:ね。だって藤巻さんの一生って、結婚と離婚に明け暮れたわけでしょ?

 

藤巻:なにいってんの(笑)

 

鈴木:だって結婚によって色んな女性を消費してきたわけでしょ?

 

藤巻:違いますよ!結婚は消費なんですか?鈴木さんにとって。

 

鈴木:いやいやいや!藤巻さんにとっては消費だったんだなって感じがして。

 

だって昔だったらさ、何回も結婚する人って芸能人だったのよ。それが一般の人がさ、、

 

藤巻:俺いちおう紅白出てますよ(笑)

 

鈴木:(笑)そういう時代だったわけでしょ?

 

だから無理やりいうと、これだけコロナを恐れる藤巻さんの原因って、自分が守ってきたものが壊れちゃう怖さでしょ?

 

藤巻:でもそれって、資本主義の根底から覆る大きなことですよね?

 

鈴木:そうそう。

 

藤巻:大量消費によって資本主義が支えられてきたわけだから。

 

鈴木:そういうことですよ。

 

依田:そこの部分は変わってくるかもしれないですよね。

 

藤巻社会主義っぽくなってくる可能性も。

 

鈴木:資本主義のおかげでみんな食えるようになってんだもん。衣食住は資本主義がなかったらこんなにみんな手に入れられなかったもん。

 

そして付加価値である洋服を買うだとか、そういうものを藤巻さんがやってきたんだけどさ、それって資本主義がなかったら出来なかった人生だもん。その恩恵に浴したんですよ、絶対。間違いないでしょ?

 

藤巻:それはそうですよ。

 

---

 

鈴木:みんな強いられてるのは、大衆消費社会から距離を置くこと。

 

そこでイライラの時期は終わっちゃってるんだよね。その解放感をどこか味わってる。

 

そのニーズに応えるような映画が出てこなきゃいけないんだよね、たぶん。映画にしろライブにしろ。

 

やっぱり映画ってもともと人々が生産者で、額に汗して働く。その人たちのために生まれたものでしょ?

 

ところがさっきから何回も言ってるように、みんなが消費者になったわけじゃない?

 

消費者になったときに、映画の中身がどうなったかというと、その娯楽の中身が変質したでしょ?変質するってときに、エンターテイメント一辺倒。ここがストップするってことだよね?たぶんそうなんじゃないかなって気がするけどね。

 

自分がジブリを始めるときに、宮さんとそういう話もしたんだけど、僕らがジブリを始めるとき、日本映画はもうダメだっていわれてた時期なんですよ。

 

そういうときに擁した監督は高畑・宮崎でしょ?

 

昔の映画の作り方をどこかで持ってる人たちだから、観て楽しいだけじゃない。エンターテイメントだけじゃない。面白いし為になる。

 

この二つの要素、つまり昔の映画。それである種の延命が出来るんじゃないかなって。それが五年なのか十年なのかわからないけれど、それでやってみようっていうスタートだったんですよ。

 

それがやってみたらさ、意外にそれに対して、ニーズがあるってことを証明したのが、もしかしたらジブリかなっていう気がしてるんですよ、僕。

 

それでいうと、もう一度消費者だけじゃなくて、ある種の生産者の気分をみんな持ってるはずだから、それに応えるような映画。たぶんそういう方向性を持つんじゃないかなって気がして。

 

だってこれから色んな国が外国とのお付き合いを遮断して、自分の国だけでって世界が全部鎖国している状態でしょ?

 

その中でハンガリーみたいにコロナを理由に挙げて、一種独裁政権に戻った国もあるわけじゃない。

 

多かれ少なかれそういう動きが出てくるんだけど、じゃあ落ち着いた頃、どちらの方向に向かうのか。これはわかんないもんね。そういう気はしてるんですよね。

 

---

 

鈴木ジブリの中でも面白いことが起きたんですよ。何が起きたかというと、作った新作をいま封切ったって中々お客さんに来てもらえないから、しょうがないから公開を延期。そして作ってる映画が途中で中断が増えてるよね。

 

市川:ありますね。

 

鈴木:その中で映画館が何をかけるのって。

 

そういう中で、市川南の方から僕のところに連絡がきたんですよ。映画館が困っている、協力をしてくれないかって話で。簡単にいうと、ジブリの旧作の放映。で、僕は聞いた瞬間やろうと思ったんですよ。

 

で、みんなに話しました。やっぱり反応ちょっと違うんだよね。「この時期になぜ?」って。

 

で、つぎに宮崎駿にも話しました。「鈴木さん、それやったらいいよ」。

 

わかるでしょ?世代の差なんですよ。これ。

 

俺とか宮さんは貧乏を知ってるがゆえに、この間映画館にお世話になってきたわけじゃない?だからそういうときに役に立つんならやろうよ、を一致出来るんですよ。

 

だけれど、若い人たちは違うよね。「この時代にそれやっちゃうのってどうなんですか?」って。こういう意見も出てくるんだよね。そのときに久々に世代の違いってことを思い知ったんですよ。

 

結果としては、宮さんにも了解を得たし、南とそういう話をしていきたいと思ってるんだけど。

 

それでそんなに多くのお客さんが来てもらえるわけじゃないだろうけれど、とはいえ、ある光みたいなものが差すとしたら、そういう積み重ねが大事だって気がしてるから、僕はすぐ市川南の方に返事を返したんですよ。やりましょうって。

 

ーナレーションー

 

二週にわたってお送りしてきました「コロナと映画」についてのお話、いかがだったでしょうか?

 

鈴木敏夫ジブリ汗まみれ。来週もお楽しみに。

 

 

依田:いま宮崎さん、この状況ってどう捉えてるんですか?

 

鈴木:目の前の仕事をやる。これによって生まれた余裕によって。

 

ついでにジブリのことを説明していくとですね、世間と違うことは出来ないわけで、現場以外は在宅勤務。いわゆるテレワークですよね。

 

でも一方で、現場はそういうわけにいかない。

 

いろいろ考えたんですけど、宮さん以下メインスタッフ、この人たちには申し訳ないけれど、この最中働いてもらいたい。粛々と映画を作る。

 

でもなんだかんだ60人くらいいるんですよ、現場で。20人ぐらいのそれを見守る製作の人とかには、こちらからお願いをして出社してもらって、宮さんをはじめみんなコツコツとやってますね。目の前のことを。

 

何しろまだ先の長い話なので、そういうことは必要かなって思って。そういう状態ですね。

 

ただ僕らが今回扱っている映画と、いま起きた出来事と何か関係してきている気がしてて。

 

君たちはどう生きるか』ってまさにそういう時代になってきて。宮さんってすごいなって改めて思わざるを得ないですけどね。

 

依田:この時代にそのタイトルの映画作ってるのって、すごいですよね。

 

鈴木:まさにそうなんですよ。だから宮さん天才だよね。本当そう思います。僕最初みたときビックリしたんですから。だって聞かされたのはもう四年近く前。