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ポッドキャスト版「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」「未来授業」の文字起こしをやっています。「未来授業」は2020年4月分からです。文字起こししてほしいものがあれば、ツイッターのDMに連絡下さい→https://twitter.com/hatake4633

未来授業:菅付雅信 第二回「AIは意識を持てるのか?」

2020年1月7日配信の「未来授業」です。

AIは“意識”を持てるのか? | 未来授業 | これからの時代を生き抜くヒントを学ぶ特別授業

 

ーナレーションー

 

何十億の写真の中から、顔の独特な特徴を識別できるニューラルネットワーク

 

この発明でAIは、1秒以内に10億もの人々のデータベースから、ある特定の人物を見つけることが出来るようになりました。

 

AIの進化はどこまで可能なのでしょうか。

 

人間らしさの象徴の一つである「意識」をもてば、AIは更なる進化を遂げると言われています。

 

未来授業二時間目、テーマは「AIは意識を持てるのか?」

 

 

菅付:AIっていうのは、大まかにいうと二つの領域で開発が進んでいるんですね。

 

一つは特化型AIというものです。

 

これは音声認識とか画像認識とかそういったものですね。もちろん計算とかそういったものに非常に長けているものなんですけど、これは私たちの日常にいっぱいあるもので、例えば、お掃除ロボットのルンバもそうですし、僕らが使ってるスマホとかPCにもAIというのは入ってるんですね。

 

もちろん、検索サイトとかはクラウド型のAIとして、スーパーコンピューターみたいなものが機能を果たしているわけなんですけど、この特化型AIというのは、当然どんどん進んでいきまして。

 

もう一つ世界中で一生懸命、血眼といっていいと思うんですけど開発を進めようとしているのが、汎用型AIというものなんです。汎用性があるということですね。

 

この汎用型AIというものは、今のところ世界中で一つも出来ていないという風に言われてるんですね。

 

この汎用型AIというものの最大の特徴は何かというと、人間に近い思考ができる。さらにいうと、自律型である。自律性を持っている、ということですね。

 

自ら思考し、判断することが出来るというのが汎用型AIの最大の特徴なんですけど、この自律的に考えられるAIというのは、今のところない、もしくは発表されていないという風に言われているんですね。

 

ーナレーションー

 

汎用型AIの開発を待つ間には、新しい技術も生まれています。

 

GANS。通称ガンズ、と呼ばれる敵対的生成ネットワークです。

 

菅付:AIの計算能力のある種の発展は、違う新しい技術を生んでいるのも事実で、その代表例がGANSと呼ばれるテクノロジーなんですね。

 

GANSというのは、二つのAIがある案件に対して、お互いが異論反論をしていって、その中でお互い学んでいくというプログラミングになっているんですね。

 

前は、人間がAIに対して一つ一つプログラミングしていたんですね。エンジニアが。

 

それをある種出来たプログラミングで、違う新しいAIにやろうと思ったら、もうこれは一回出来ちゃってるから、AIがAIに直接教えればいいじゃん、ということになっているわけなんですよね。

 

これがいま音声認識とか、画像認識の中で急速に使われていて、例えば、ちょっと前まではAIというのは、猫の識別が上手く出来なかったんです。

 

僕らが「あの猫の絵、見た?」というときに、色んな猫の絵を僕らは見たり、認識したりしているんですね。例えば、「この猫、可愛いね」といったときに、それは猫の写真なのか、猫の動画なのか、猫のイラストなのか、同じ猫という分類の中に認識することが出来なかったんですけども、今はAIのGANSというテクノロジーが進んだおかげによって、広い意味での猫の概念、猫のイラストも、猫を描いた抽象絵画も「これは猫なんだな」という風に選別して、提示することが出来る。

 

つまりGANSというプログラムは、AIとAIがお互いが凌ぎを削って認識を高めていくっていうプログラムなので、GANSの可能性を信じている人たちは、これによって相当AIが賢くなれるんじゃないか、ということなんですよね。

 

ーナレーションー

 

すでに訓練されたアルゴリズムを活用し、人間ではなく、別のAIが訓練した方が良い分野も増えています。

 

それは、人間の認識を機械が超え、意識の創造につながるかもしれない、という意見もあります。

 

菅付:コンピュータとかAIが意識を持てるのが、わかる、わからない、という命題と同じように、じゃあ意識とは何か?ということなんですよね。

 

意識というのは、いまだ定義が出来てない概念の一つなんです。

 

僕らが、愛って何なのか?というのを誰も上手く定義出来ないように、意識ってちゃんと定義出来てないんですよ。

 

ヨーロッパで最も権威のある辞典の一つといわれているオックスフォード大辞典の中に、意識という項目があって、これが結構冗談みたいな文章が書いてあるんですけど。

 

「意識とは、意識があるということを意識すること」なんですね。

 

だから、意識というのは、ある種同語反復。意識があると思えば意識があり、意識がないと思えば意識がない、というものなんですよ。幽霊のような概念なんですね。

 

じゃあ、AIが進化をして、意識を持つのかどうか、ということに関しては、本当いろんな意見があるんですね。

 

僕が取材した中で、アメリカのシリコンバレーのある人はロボット工学の人なんですけど、人間の意識とは違う機械的意識、みたいなものがこれから生まれるんじゃないかっていう話をしてたんですけども。

 

じゃあ、機械的意識とはなんぞや?といったときに、彼も上手く言えなかったんですが。

 

なので、人間と同じような意識をAIが持つ、というのはとても難しいんじゃないかな、と思ってます。

 

それはAIが「私とは何か」という概念を持つことが、とても難しいからだとと思いますね。