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ポッドキャスト版「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」「未来授業」の文字起こしをやっています。「未来授業」は2020年4月分からです。文字起こししてほしいものがあれば、ツイッターのDMに連絡下さい→https://twitter.com/hatake4633

<未来授業>引地達也 第3回「障害者の社会参加」

 

ーナレーションー

今週の講師は、シャローム大学校校長、引地達也さん。

 

シャローム大学校では、障害がある子供たちが特別支援学校を卒業した後の学びの場を提供しています。  

 

今年はTOKYO2020に向けて、パラアスリートの活躍にも注目が集まっています。身体に障害がありながらも、それぞれの限界にチャレンジすること姿には、多くの人が力をもらっているはずです。

 

けれども、現実の社会では、身体障害者の就職や社会参加には、さまざまな壁が立ちはだかります。

 

未来授業3時間目、テーマは「障害者の社会参加」。

 

引地:これは私が日々就労移行支援事業所というところで、その方を就労をさせるという事業所を運営している身からの話なんですけども。

 

まずは、企業側からすると2.2%という法定雇用率の中で雇わないといけないという義務感ですね。つまり、義務感でやってることも良し悪しがあって、つまり「仕方ないよね」っていうところが結構多くて。

 

で、いま法定雇用率が2.2%で、50人以上の従業員の企業が対象なんですけども、そこで全雇用の数を出してですね、その大体半分くらいしかまだ達成してないんですね。それに対しては、調整金という形で、企業側からすると罰金だ、という話で。それを国に納めないといけないという形になって。それを払いたくないから、雇用します、という企業も結構多いですし。

 

「1番楽して雇用出来るのはどういう形ですかね?」という相談もありますし。本来の意味、ノーマライゼーションで我々がインクルージョンで働いていくんだよ、というところに至って、キチンと雇用しようとしている企業はほんの僅かだと私は思っています。

 

でもこのほんの僅かでもですね、本当に障害者も共に働いていこう、そういう社会にしていこう、そういう会社にしていこう、というところはどんどん出てきていますので、これもですね良い就労支援施設と会社さんを結ぶコミュニティを作ろうと思って、また別の障害者推進フォーラムというものもやらせていただいてですね、そこで新しい形を作っていこうという活動も今しているところであります。

 

ーナレーションー

さらに引地さんが注目するのが、統合失調症鬱病などを患う精神障害者のサポートです。 

 

引地精神障害者に関しては、本当に日本では遅れていて、身体障害者から障害者福祉が始まっているんですね。日本の場合は。で、精神障害者に関しては、また別のトラックでずっと法律化されてきた問題がありまして。

 

というのはですね、明治時代には「相馬事件」であったり、精神障害者が危ないよ、ということが新聞報道され、その新聞報道によって人々が精神障害者を危険視して、結果的に精神障害者を家で面倒見なさい、という私宅監置法というのがありまして。これはいわゆる座敷牢を作ってそこに置いておけよ、というようなことが法制化されるというのが明治時代から戦争前の日本では、まかり通っていたんです。

 

その法律があったことによって、今も同じような文化で「家で面倒見ろよ」「他に迷惑かけるなよ」という文化は、明治時代からずっと生まれてるんじゃないかなと思います。

 

その後、日本も人権ということにスポットを当てて、精神障害者に対しての色んな施策は講じられようとするところにですね、前回の東京オリンピックのときの3月に「ライスシャワー事件」というのが起こるんですね。

 

ライスシャワー事件というのは、当時アメリカ在日大使だったライスシャワーさんが、大使館前で今でいう統合失調症の方に刺される事件があってですね、東京オリンピックで日本はこれで復活するんだ、というところに大使が刺されるわけですから、日本としては大騒ぎで。

 

この問題をおさめようと、一部の精神異常者の犯罪だ、ということでマスコミもそういうことを言いますし、実際法律的にもそういった人を監視しようという流れになってきたんですね。

 

で、そのライスシャワー事件があったことによって、精神障害者を厳しく管理するというような流れに日本はなってきて、そこで病院にですね、言い方悪いですけど押し込めるというような政策がずっと続けられてきました。

 

最近でいうと、ほんの2年前なんですけども、例えば、法定雇用率2.2%の中に精神障害者も対象にする、と明記されたのはほんの2年前なんですね。

 

ですから、そういったことでいうと、まだまだ精神障害者に対しての支援というのは遅れている状態だと思います。