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ポッドキャスト版「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」「未来授業」の文字起こしをやっています。「未来授業」は2020年4月分からです。文字起こししてほしいものがあれば、ツイッターのDMに連絡下さい→https://twitter.com/hatake4633

<未来授業>高嶋哲夫さん 第3回「世界に発信する」

2020年5月6日配信の「未来授業」です。

www.tfm.co.jp

 

ーナレーションー

今週の講師は、作家・高嶋哲夫さんです。

 

高嶋さんの小説『首都感染』は、新型コロナウイルスの世界的な感染を予言する本として、いま大きな注目を浴びています。

 

そんな高嶋さんの最新刊が小説『紅い砂』です。物語の舞台は、政府の圧政が続く中米の小国「コルドバ」。難民問題を世界に問うスケールの大きな作品で、高嶋さんはこの作品のハリウッド映画化を目指しています。

 

未来授業3時間目、テーマは「世界に発信する」

 

高嶋:今まで出た本というのを、東洋の無名の作家が書いたものって、ほとんど売れてないんです。だから今回はちょっと仕掛けを作ろうと。

 

まず、クラウドファンディング。これをやって世界に流そうと考えまして。まず、英語の本。今回の場合はほとんど自費出版というか共同出版になってるんですけども、その費用を集めると、これはオールインという方式をとっていて、作り始めているんですけども、色んな人に知ってもらうということと、クラウドファンディング、お金を集めるということが一つの目的。

 

同時にですね、これホームページにも上げてるんですけども、ショートフィルムですね。僕の友達でアクションものに才能のある監督さんがいてですね、彼に作ってもらったんですよ。ぜひ観て下さい。かなり迫力のある僕も非常に気に入って、もう何十回も観たんですけど。

 

これを本当に宣伝したかったんだけど、今そんな場合じゃないだろうという、そういう局面に入ってしまっているので、ちょっと置いといてっていうことに。クラウドファンディングはちょっと延期して、出来たらアメリカ出版が出来た段階で、色んなハリウッドの監督さんとかですね、一応ルートはもう確保しているんで、流していくということにしています。

 

ーナレーションー

高嶋さんは、工学部の出身。大学院の修士課程を修了した後、日本原子力研究所、現在の日本原子力研究開発機構の研究員に。その後、アメリカの大学に留学し、帰国して作家になりました。

 

科学的なアプローチやグローバルな視点は、そんな高嶋さんのバックグラウンドから生まれたもの。英語での出版やハリウッド映画化もその延長線上にあります。

 

高嶋:僕は昔、科学者志望だったんです。アメリカに行って、ちょっと色んな挫折があって進路変えたんですけども、学者の論文というのはですね、ハッキリ言って日本語で書いても意味ないんですよ。それでやはり英語で書けということを、色んな上司とか先生とかに言われててですね、それがある意味頭に染み付いてて、書く方に移ってもですね、出来る限り英語出版をしたい、とずっと望んできて。今は3冊英語出版が出来ています。

 

ただ、知名度のない日本の作家がアメリカで出してもですね、ほとんど売れない。だからちょっと頑張って、ハリウッドの映画化を前提にしたもの。これをやりたいと思って、3年前からハリウッド関係の人と友達になって、色んな動きをしてきて、翻訳の方はもう進めてます。

 

今後はやはり世界との繋がりというのを本気で考えるのであればですね、非常に辛いことなんだけども、日本語というのは一つのマイナーな言語であるという。

 

で、僕も一時期はですね、ある意味英語ということに反論というのかな。例えば、科学者の場合もですね、いくら流暢な英語で論文を発表してもですね、内容がつまらなかったら、ほとんど誰も聞いてくれない。でも、拙い英語であっても、内容が物凄い革新的なものであればですね、みんな必死になって聞くっていう。そういうことも事実だと思うんですね。

 

だから昔は英語はツール、デバイスに過ぎないという。もっと本質的なものを重要視しろ、という風に思ってたんですけども、最近の状況を見てくると、やはり喋れて損なことはないと。色んなことを雑談しながらやっていければ、より深い交流が出来るし、考え方も広がるだろうという。

 

本当はそれが日本語であってほしいんですけども、現実的にはちょっと無理な話なんで、出来れば世界に乗り出すためには、今のところは英語がいいのかなっていう気は少しします。