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ポッドキャスト版「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」「未来授業」の文字起こしをやっています。「未来授業」は2020年4月分からです。文字起こししてほしいものがあれば、ツイッターのDMに連絡下さい→https://twitter.com/hatake4633

<未来授業>田中秀臣さん 第1回「毎週1万円」

 

ーナレーションー

全ての国民を対象に政府が支給する10万円。富裕層も貧困層も一律の特別定額給付金です。その使い道を尋ねた、民間のあるインターネット調査によれば、一位は「使う」と答えた人で70%。二位が「貯蓄にまわす」という答えで37%でした。

 

未来授業、今週の講師は、経済学者で上武大学ビジネス情報学部の教授、田中秀臣さん。

 

緊急経済対策として支給される10万円。田中さんは、「多くの人がそのお金を貯蓄に回したとしても、何の問題もない」と言います。

 

さらに、いつ終わるともわからない感染に備え、「これまでにない大胆な給付金対策も必要になってくる」と提言します。

 

未来授業一時間目、今日のテーマは「毎週1万円」

 

田中定額給付金をもらうことによって、本当に生活に困ってる人はですね、家賃の支払いであるとか、または生活費に補充するので、本当に必要だと思うんですよね。

 

あともう一つ。日本の家庭かなり貯金がゼロという世代が多いんですよ。そういった人たちにとってはですね、将来の不安に備えるために貯蓄にまわすとか、そういったことが可能になるので、無駄なお金というのはですね全然ないんですよね。

 

貯蓄にまわると無駄みたいな発想の人いるんですけど、貯蓄したお金は経済全体で捉えれば、お金が必要になってる人にいくわけですよね。金融機関を通じて。ですから、無駄なお金ってあり得ないわけなんですよね。

 

貯金をしたからといって、タンスの裏に隠すとか庭で燃やしちゃうとか、そんなものじゃないと思うんですよね。貯金というのは消費と並ぶ経済を動かす重要なお金の使い方なんです。

 

いま感染期ずっと続いてますけど、いつか終わるわけですよ。その時に貯金してたものがですね、消費という形になって活かされることだってあると思うんですよね。先ほど言ったように貯金というのは、将来の消費なんですよ。全然無駄じゃなくて。

 

将来の消費がどんな時に使われるかというと、自分の暮らし向きが思いがけず苦しくなったと。じゃあその時は貯金を崩して使おうと。これでまず必要になりますよね。

 

もう一個は、景気が良くなって、何か色んなものを買いたくなったと。それで家だとか車だとか、今はちょっと落ち込んでるような耐久消費財の消費も増やしていくと。そのためにも使うことが出来るので、これは将来の消費という可能性もありますから、無駄なお金っていうのは全然ないわけですよ。

 

ーナレーションー

国民一人あたり10万円を支給する特別定額給付金。「新型コロナウイルスの感染期が続くなら、第二弾第三弾の給付金政策も必要になってくる」と田中さんは話します。

 

田中:今回の新型コロナの経済危機というのは、経済学の用語でいうと「ナイト的不確実性」と言うんですよね。

 

『ナイト的不確実性」というのは、天気予報で明日の天気、「晴れの予報が80%です」っていう風に確率がわかるじゃないですか。これは経済学ではリスクっていうんですね。 

 

一方でいま言った「ナイト的不確実性」というのは、そういった確率が全然わからないと。明日雨になるのか台風が来るのか、はたまた雹が降るのか、そういったことが全然わからないという状況が見「不確実性」または「ナイト的不確実性」というんですね。

 

こういった状況がいまある中で、感染期がいつ終わるのか全然わからないわけですよ。感染の専門家の意見も、いつ終息するのかわからないと。これから第二波第三波が来るかもしれないと。

 

そうなると、少なくとも長期化するだろうということですよね。長期化に相応しいような政策が望まれて。例えば給付金で言えばですね、大阪大学の准教授の安田洋祐さんという方が初めて提言されて、僕も賛同したんですけど。「感染が終わるまで、毎週1万円全国民に配る。もしくは10日に1万円でもいい」と。

 

もし毎週全国民に1万円を配ると、1年間で60兆円。半年でも30兆円くらいなんですね。こういったいつ終わるともわからない感染に備えた給付金政策、期間限定のベーシックインカムみたいなもんですが、そういったものを構築していく必要がこれから出てくるんじゃないかなと僕は思ってますね。

 

これをすることによって、生活の最低必要な基礎を作ることが出来ると。これをあともう一個補う政策として考えられるのが、消費税減税です。

 

例えば、これは期間限定にする必要はあえてないと思いますが、消費税を10%から8%に抑える。あるいは消費税が嫌であれば、軽減税率。全品目軽減税率適用すればですね、これは8%になるわけで。そういった形でですね、現行制度のまま消費税を事実上減税していくと。

 

こういった政策も長期的な経済対策としては極めて有効じゃないかなと思いますね。