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ポッドキャスト版「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」「未来授業」の文字起こしをやっています。「未来授業」は2020年4月分からです。文字起こししてほしいものがあれば、ツイッターのDMに連絡下さい→https://twitter.com/hatake4633

<未来授業>田中秀臣さん 第2回「トップリーダーの柔軟性」

2020年5月12日配信の「未来授業」です。

www.tfm.co.jp

 

ーナレーションー

生活に困っている世帯に30万円を給付する「生活支援臨時給付金」から、国民全員へ10万円へ給付する「特別定額給付金」へ。超大型の経済対策の中でも最大の目玉となる現金給付を政府を大転換しました。

 

右往左往するトップリーダーの姿には、様々な批判が寄せられています。

 

未来授業、今週の講師は、経済学者で上武大学ビジネス情報学部の教授、田中秀臣さん。

 

全く先の見えない時代において、最も大切なこと、それは「柔軟性」だと田中さんは言います。世界が大きく変わっていく中で、日本は変わることが出来るのでしょうか。

 

未来授業二時間目、テーマは「トップリーダーの柔軟性」

 

田中:まさに今、日本社会、日本経済だけではなくてですね、世界経済自体も大きく変わろうとする危機をバネにして、社会の仕組み自体が変わっていくんじゃないかなと僕は思ってますね。

 

ベーシックインカム的な発想。これも実際にスペインでこの間議会で可決されましたし、その他の国でもですね、感染期が続けば、おそらくいくつかの政府が採用する政策になってくると思うんですね。

 

その中で日本も新しい政策イノベーション、製作の革新というものをしていかないと、これからの国際社会の中でサバイバル出来るのが難しくなっちゃうんじゃないかなという風に思ってます。

 

日本はともかく政策を変えないといけないですよね。変えられない、とかそういうのじゃやっぱりダメで。変えないといけない。

 

ただ一つ、良い兆候があります。今回、安倍政権ははじめはですね、財務省に押し切られて所得制約付きの30万円の定額給付金政策をとったんですが、ネットを中心にした世論反対のの声があまりにも強くて。で結局ですね、10万円の定額給付金の政策に転換したと。

 

その他にもですね、色んなところでSNS。つまりネットの声を中心にしてですね、政府の政策がかなり変化するという事象も起きてますね。

 

これは旧来のマスメディアの力というよりも、新しいメディア。つまりSNSを中心にした若い人たち中心の声が、結構政府の政策に反映してるんじゃないかな。これは僕は前向きにとってますね。

 

旧来の新聞とかテレビの一部はですね、政策が右往左往するとか、コロコロ変わっているとか批判をしますが、こんな感染がいつ終わるとも知れず、誰もこの先わからないような状況の中であれば、政策が変わるのはむしろ政府に柔軟性がある証拠だという、比較的好意的にとった方が良いタイミングだと思うんですよね。

 

もちろん、間違った政策をとってしまったらですね、それは批判しなければいけませんが、みんなが恩恵を受けるような政策に変わるということは、これは政府が柔軟性を持っているんだな、ということで僕は前向きに評価した方が、国民にとって得るものが大きいかなと思ってますね。

 

ーナレーションー

世界恐慌に匹敵する」とまで言われる経済環境に陥ったいま、「物の流れとお金の流れを日本国内だけではなく、世界規模で捉えなければいけない」と田中さんは主張します。

 

田中:経済全体を日本国内だけでなく、世界規模で捉えていくと。陳腐な言い方ですけど、グローバル化に対応した関心を持って、今の新型コロナウイルスの危機も見なきゃいけないと。

 

例えば最近はですね、原油価格がマイナス価格をつけたと。これを見てですね、二つの意見がありがちなんですが。

 

産油国を中心にして、あまり石油を作り過ぎちゃって、新型コロナウイルスの経済危機によって、各国の需要が不足しているので、それでマイナス価格になっちゃったと。

 

他方では、日本は石油が安いと得する部分もありますよと。ここで話が終わっちゃダメなんですよね。もう少し突っ込んで、アメリカのシェールオイルを売買する企業がありますが、そういった企業はですね、ジャンク債市場と言ってですね、社債を発行して、そこで資金を調達して企業を回しているんですね。

 

このジャンク債市場、当然シェール企業の業績というのは、原油価格に大きく依存していますんで、そのシェール企業が破綻してしまうと、ジャンク債市場に大きな影響を与えると。

 

このジャンク債市場って、昔のリーマンショックの時に問題になっていた投資銀行的な役割を、今の経済でもっています。言い方を変えると、ジャンク債市場が大きく不安定化すると、リーマンショック2が起こっちゃうんですよね。

 

ただでさえ今、世界恐慌に匹敵すると言われている経済環境の中で、リーマンショック2みたいなものが起きてしまうと、世界恐慌以上になってしまうんですよね。そうなると、本当に深刻なダメージを受けてしまう。

 

ここまで考えることも必要だと思うんですよね。さらに今それが何とか防げてると。

 

どうして防げてるかというと、日本銀行とかFRDとかが協調して、そのジャンク債市場を事実上支えてるんですよ。実は。お金いっぱい出して。そこまで見なきゃいけないですね。

 

その支えてる力とジャンク債市場を不安定化させる力、これがバランスとって何とかもってる状況が、この新型コロナウイルス危機の背後で起こっているんですね。ここを見なければ、先程の原油価格がマイナスつきましたと、日本には得することがありますよと。

 

一方では、産油国が厳しくなりますよ、とか、そういった話で終わらないで、色んな世界中をシステムを、お金の流れ、物の流れ、全て捉えて考えていかないといけないと。