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ポッドキャスト版「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」「未来授業」の文字起こしをやっています。「未来授業」は2020年4月分からです。文字起こししてほしいものがあれば、ツイッターのDMに連絡下さい→https://twitter.com/hatake4633

<未来授業>星野ルネさん 第2回「自分の戦い方で戦う」

2020年5月26日配信の「未来授業」です。

 

 

ーナレーションー

今週の講師は、漫画家・星野ルネさんです。

 

星野さんは、1984年アフリカ生まれで、4歳になる直前に母の結婚に伴って来日。日本で育ちました。

 

コミックエッセイ「アフリカ少年が日本で育った結果」は、そんな星野さんの体験が詰まった人気シリーズです。

 

星野さんは、カメルーン人の母と日本人の父のもとで育ちました。いわゆる、国際結婚ファミリーです。

 

家庭では、どんな教育を受けたんでしょうか。

 

未来授業2時間目、テーマは「自分の戦い方で戦う」

 

星野:日本人のお母さんが家にいる子供と違って、そういう子たちが大人になるまでの過程で身につけていくような、日本人としての作法とか考え方とかっていうのは学べないので、そういう面では多様性とか色んな価値観とか幅は選べるけど、日本人としてのベースや基礎っていうのは学ぶ時間が少ないので、どっちが良いとか悪いって言う問題ではなくて、他の日本の一般的な家庭では学べないことが学べるかわり、両親が日本人という家庭で当たり前のように学ぶことを学ぶ機会はないので、そういう面ではある意味で欠ける部分も出てしまうだろうなとは思います。

 

父はアフリカ少年を日本に連れてきてるので、大人になって思い返すと、アフリカから来たこの少年が、ちゃんと日本社会で自力で飯を食っていけるように育てなければいけないっていう風に思ってたんでしょうね。だから、ちゃんと勉強して大学行って、ちゃんと就職してって、周りと見た目が違うから。

 

どうしても偏見を持たれたりとか、色んな日本人とは違う扱いをされるかもしれないから、みんなの倍頑張んないと一人前とは認められないところもあるかもしれないからっていうようなことを言ってたし、それは少年時代の僕にとっては、他の子の倍頑張んなきゃいけないと一人前になれないっていう言葉は結構キツくて、それが結構自分の生き方を変えたところがあるんですよね。倍頑張んないと一人前になれないんだ、と思って。

 

逆に僕はそれを天邪鬼なところがあるので、反対にとったんですよね。倍頑張って一人前にしか認められないんだったら、勉強頑張ってもしょうがないなみたいな。みんなの半分しか頑張ってなくても、倍くらい評価してくれる場所もあるんじゃないか、と思ったんですよね。僕は。

 

ということで、自分の見た目とか生い立ちとかルーツを全面に出して生きていった方がいいんじゃないかっていう発想に変わったんですよ。

 

日本社会の一般的なサラリーマンになろうと思うから、倍頑張んなきゃいけないだけで、むしろ自分の見た目とかを武器にすれば、半分の努力で倍得られるんじゃないかっていうような発想になって。で、接客関係の仕事とかメディア関係の仕事とかの方がいいと思ったんですよ。

 

どうせ一生日本にいる限り、自分は目立つんだから。どうせ目立つんだったら、それを自分のプラスに変えてやろうみたいな。

 

ーナレーションー

星野さんは、高校卒業後、工務店に就職。その後転職し、飲食店の店長として店を人気店に育てます。

 

一方で、自分の生い立ちや見た目をもっと生かす方法はないかと模索。25歳で上京しました。

 

星野兵庫県姫路市から東京に上京したんですけど、その時っていうのはメディア関係の仕事をしたくて、その時にアフリカ系の日本人である自分というものの存在を伝えたかった。みんなが普段意識しているのとは違う日本人もいるよ、っていうのをテレビとか色んなメディアで表現したいと思ってて。

 

その時は漫画を使うという予定はなかったんですけど。普通に喋りで伝えるようなスタイルだったんですけど。その中では中々場所に恵まれてなくて、そういう機会に。お仕事として。

 

その中でこの本を出したのは、最初に「アフリカ少年」を出版したのが2018年だったと思うんですけど、その辺りってどんどんSNSとかいうのが、活発に使われるようになっていたんで。みんながブログやYouTubeTwitterInstagramやって、色んな場所で表現しているっていう中で、自分も自分の表現でSNSを使ってやってみると。

 

その時にどうやってやろうっていう中で、日記を書いたり写真を載せたりする人いるんですけど、自分が一番得意な表現手段って、子供の頃からずっと描いてる漫画だったので、「じゃあ漫画でやろう」みたいな。「そういえば俺、こんなに漫画が好きなのに、何で漫画使って今まで表現しなかったんだろう」っていう、逆に原点に戻って。  

 

一番Twitterが自分がよく見ているSNSだったので、じゃあTwitterで自分がの今まで日本で育ってきて見たこととか、感じたこととか、気づいたことを紹介していこうということで描き始めました。