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ポッドキャスト版「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」「未来授業」の文字起こしをやっています。「未来授業」は2020年4月分からです。文字起こししてほしいものがあれば、ツイッターのDMに連絡下さい→https://twitter.com/hatake4633

<未来授業>武藤真祐さん 第3回「医療格差とオンライン診療」

2020年6月3日配信の「未来授業」です。

www.tfm.co.jp

 

ーナレーションー

今週の講師は、株式会社インテグリティ・ヘルスケア代表取締役・会長の武藤真祐さん。

 

東大病院など国内の病院勤務、宮内庁の侍医を経て、マッキンゼー・アンド・カンパニー経営コンサルタントを経験。2009年にインテグリティ・ヘルスケアを設立し、2015年頃から医療ITのサービス、またオンライン診療システム「YaDoc(ヤードック)」のサービスを続けています。

 

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、特例的に規制緩和され、医療機関にも広がり始めたオンライン診療。実はこれ、海外と比較すると、かなり遅れを取ったものなのだそうです。これはなぜなのでしょうか。

 

未来授業3時間目、テーマは「医療格差とオンライン診療」

 

武藤:海外はですねもっともっと進んでいて、日本は相当周回遅れであるというのは間違いない話であります。

 

なぜそうなのかというのは理由はいくつかあると思うんですが、一つはですね、日本が素晴らしい保険制度があったということ。それから津々浦々という言い方で言えばですね、日本中どこでもキチンとした医療にアクセス出来るように病院もあればですね、開業医の先生たちもしっかりと医療を提供されてきたので、ある意味では対面で誰もが安いお値段で、良い医療を受けられるというものが日本中にインフラとして行き渡ってたので、オンラインで、というのはよっぽど離島とか僻地ですとか、限られた地域での中で特殊にやられるものだということが歴史的にありました。

 

これは日本が誇るべき医療制度が、むしろオンライン診療をそれほど必要としてこなかったということはあります。

 

それからもう一つは、医師の決定権と言いますか、裁量権が非常に強い国でありまして。医師が例えば、この検査をしたいとか、この治療をしたいという時にですね、制約はゼロではないんですけど、かなり医師がある程度、自分の信念に従って決めることが出来る国でもあります。

 

従って、オンライン診療というよりは、対面診療の方が医療の質は高いんだ、という風に思う先生が多ければ多いほど、オンライン診療というのは不要であると。この結果、オンライン診療というのはそれほど広がってこなかった。

 

一方、海外に目を向けますと、アメリカでも中国でもインドでもヨーロッパでも、非常に進んでいるんですけど、特に中国やインドでは医療の格差というのは非常に強かったと。

 

ここを埋めるべくですね、都会の先生が地方の患者さんを診ていくというものは広がってきました。医師のレベルがあまりにバラバラであるとか、そういった背景がありまして、人間よりはAIの方が信じられるよ、みたいなところも無いわけではないので、やはり新しいテクノロジーを用いて、国全体の医療の課題を解決しようというものをですね、国会が推進してきたというところはありました。

 

一方で、アメリカにおいてもヨーロッパにおいてもですね、医療を産業として捉えているような国々においては、我々のような医療ベンチャーなどはですね、新しいサービスを生み出して、そしてそれをキチンと産業化していくということを国全体も応援していく、ということで、どちらかというと、アメリカであっても医療格差というのはものすごくありますけども、格差を解決するということではなくて、より産業にしていこうという力、民間の力、それを推進する国の力というものがあったので、だいぶ日本よりはですね、進んできたと。

 

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武藤:進んでいる、という意味においては、今は中国がすごく進んでいるという風に思います。

 

中国ではですね、いくつか有名なところがあるんですけども、そこではですね、全てがオンラインで診療も受けられれば、私も行って経験したんですけども、道にですね、ボックスの物置の小さなものがあって、そこに左半分は、薬局で売ってるような薬の自動販売機があって、右側にボックスがあって入って、そこで血圧を測りながら、音声のチャット形式で診察をどんどんしてもらえるんですよ。で、最終的に診断がついて、外の自動販売機で買いなさい、みたいのものが中国に道端に置いてあるんすね。

 

これ「ワンミニット・クリニック」っていう言い方をするんですけども、1分のクリニックという形で、そこでどんどんとAIを使った診察が出来るという風に進んでますが、これは日本で到底考えられないと思いますが、そういったものか中国では一気に進んでいると。

 

当然、支払いもアリペイとかですね、そういうもので払えるわけなので、ありとあらゆるものがくっついてるんですね。そういうことが出来るのかなと思います。