鈴木敏夫のジブリ汗まみれを文字起こしするブログ

ポッドキャスト版「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」の文字起こしをやっています。https://twitter.com/hatake4633

「老後」をテーマにお送りします。

2015年9月24日配信の「鈴木敏夫ジブリ汗まみれ」です。

http://podcasts.tfm.co.jp/podcasts/tokyo/rg/suzuki_vol388.mp3

 

ーナレーションー

総務省統計局によりますと、今年3月の確定値として日本の総人口は1億2689万6000人。その中で65歳以上の人口は3341万人を占め、前年の同じ月に比べて103万1000人の増加。

 

ここで質問です。あなたは「老後」について考えたことがありますか?またあなたにとって、「老後」とは?

 

人それぞれ老後年齢が違うとは思いますが、誰にでも必ず訪れ、避けることの出来ない「老後」。

 

鈴木敏夫ジブリ汗まみれ。今週は、「老後」をテーマにお送りします。

 

先月、67歳を迎えたばかりの鈴木さんを中心に、小学館取締役・久保雅一さん、日本テレビ奥田誠治さん、そして藤巻直哉さんとともに「老後」を考えていきます。

 

鈴木ポケモンに代わる妖怪ウォッチ、久保さんから「あれは俺がやってるんだ!」って。

 

久保:そんなことは言ってませんよ!

 

鈴木:そう言いませんでしたっけ?

 

久保:お願いしますよ。

 

鈴木:この度、小学館の役員に就任されて。おめでとうございます。やっぱり久保さんは、役員になろうとしたんですか?

 

久保:なろうと思ってなれるじゃないですからね。

 

鈴木:まぁ藤巻さんと奥田さんはね、なろうとしたかはともかく、そうはなれなかった(笑)久保さんはどうしてなったんだろうなと思って。

 

久保:いや単純ですよ。僕の前任者がそのまんま小学館なんとかプロダクションの社長へ転任した。

 

奥田:都築さん。

 

鈴木:空きが出来たんだ?

 

久保:そうです。そこがポコっと空いたんで、そこへポンと。

 

鈴木:でもそれだけじゃなくて、実績があったからでしょ?

 

久保:いや、そういうことはないと思いますよ。またそんな(笑)

 

鈴木:ラジオだと思って遠慮しないで下さいよ、そんな!(笑)だってとんでもない利益をいっぱいもたらしたわけでしょ?

 

改めて、ご紹介しなきゃいけないのは、ポケモンの大ヒットプロデューサーなんで。

 

久保:いえいえ、とんでもない。

 

鈴木:たぶん聴取者ずっとポケモンで育った人多いと思うんで。その生みの親だから。

 

久保:いやいや、ありがとうございます。

 

鈴木:その功績でね、今回役員になられるっていう。

 

久保:利益かどうかはわかりませんけども、楽しいことはいっぱいあったとは思いますよ。で結局いま、どんどん若い人たち代替わりしてますから。

 

鈴木:なんか急に年寄りくさい、、久保さんって、見た目が品が良くていうと貫禄があるから、なんとなくみんな年寄りだって思ってたら、実は若かったっていう(笑)

 

奥田:そうそう。初めあったときなんかは、僕の方が年上だと思って、と思ったらそうじゃないと。

 

鈴木:改めて、おいくつなんですか?

 

久保:7/25で56ですね。

 

鈴木:そうなんだー。

 

久保:鈴木さんのちょうど10下なんですよ。

 

鈴木:そうですよね。

 

藤巻:10年違うんだ。

 

久保:10年後、鈴木さんみたいになれればいいなと思って暮らしてたんですけど。

 

鈴木:腰が悪くなりますよ、10年後(笑)

 

久保:そういう意味じゃ、もうなってるかもしれないです。鈴木さんの影響はものすごく大きく受けてますよ。

 

鈴木:ええっ!

 

久保:だって、僕目標でしたからね。

 

奥田:一番影響を受けたのって、どういうところなんです?

 

久保:やっぱり、話し方ですよね。鈴木さんの話し方はすごい勉強になりましたよね。全然とりとめのないような話をしておきながら、最後上手く繋げて落としていくっていうのは、名人芸だと思いますよ。

 

鈴木:それはさておき、テーマは「老後」っていう話をしようと思ってたんだけど(笑)藤巻さんの老後はどうなんですか?

 

藤巻:俺はまあ結構良いですよ。

 

鈴木:何が良いの?(笑)

 

藤巻:いや、あんまりね。別にラジオで語る話じゃないですから。俺の老後なんか。

 

奥田:(笑)

 

鈴木:何を突然明るく語らないの?

 

藤巻:そんなことないですよ。鈴木さん、俺の大先輩として、、

 

鈴木:大先輩っていっても、歳ほとんど変わらないんだから。

 

藤巻:全然違うじゃないですか!

 

奥田:でも60代に突入したのは、この2人だけですよ。突入してるのは。

 

奥田:奥田さんは来年か。

 

鈴木:奥田さんがね、あと1年2ヶ月。

 

奥田:そう。で、久保さんがあと4年ですよ。

 

藤巻:この間ね、「ヨルタモリ」っていう番組観てたら、糸井重里さんが出てて。糸井さんも鈴木さんと同い年なんですよね?

 

鈴木:そうです。全く同い年、

 

藤巻:65までと65過ぎてから、景色がガラッと変わったって糸井さんは言うんですよ。で、65までは色んな欲があったと。食欲・物欲・性欲色んなものが。で、65になったら、その欲がパタッとなくなって。なくなったら、景色が変わったんですって。これはこれですごく良いんだって。

 

で、タモリさんが68か9らしいんですけど、タモリさんも全くその通りだよねって話で盛り上がってて。欲がなくなった後の人生の楽しさっていうのは、また格別だっていう話をしてて。俺も65になるのが楽しみなんですよ。

 

鈴木:藤巻さんはもうあと2年?

 

藤巻:違いますよ。まだ3年。

 

鈴木:(笑)2年と1ヶ月くらいだね。

 

藤巻:鈴木さんはそういうのありました?

 

鈴木:うん?ない!

 

藤巻:まだずっと欲望だらけだからな。

 

鈴木:いやいや、そうじゃなくて。糸井さんってね、年齢にすごいこだわる人なのよ。俺いまだによく覚えてるんだけど、藤巻さんにはチラッと話したけど、50歳にちょうどなった頃、2人でタクシーに乗ってたんですよ。そうしたら、なんとなく話すじゃないですか。したら糸井さんがね、「鈴木さん、50になって決めたことない?」って言われて。それは彼のフリでね、自分がどうしたかを喋りたかったんでしょう。僕がね、「いや50と言っても特に意識しなかったですけど」って言ったら、「僕はそれまでやってきたことを持続してやるか、あるいは全く新しいことをやるか、決めたんだと。新しいことをやる」って。それが「ほぼ日刊イトイ新聞」だったの。これはよく覚えてるんですよ。この人って、すごい人だなって思って。

 

藤巻有機野菜とかやったのはその頃?

 

鈴木:そうそう。それは「日刊」のあと。それは。決める人なんだよね、糸井さんって。糸井さんって、勉強家だしね。藤巻さんなんかさ、なんとなくこういうのが今流行ってるらしい、とかね。なんとなくこういう話が面白いっていうことでやってるでしょ?

 

でも糸井さんって、そうじゃないのよ。ちゃんと論理的に多角的に色んなものを見て、その上で判断。それで自分がこれは勉強しなきゃ、と思うものは必ず自分でチャレンジ。すごいもん。

 

藤巻:すごいですね。

 

鈴木:この漫画は自分は理解したいからって。俺なんか敵わなかったもん。

 

奥田:どっちかというと、鈴木さんもそういう時ってちゃんと調べるでしょ?

 

鈴木:でも僕はだって、突き当たるかどうかだもん。これは今若い人で流行ってて、それを克服したいなって思わないもん。

 

奥田:藤巻さんはツボをおさえるタイプですか?

 

藤巻:俺は50だからとか60だからとか、なんか決めるっていうことは一切なかったですね。

 

鈴木:藤巻さんはあれなんだよ。お父さんがなんていったって、100歳だっけ?

 

藤巻:101。

 

鈴木:101歳になったんだ!

 

久保:ご存命なんですか?

 

奥田:ご存命なんですよ。

 

久保:すごいね!

 

藤巻:だから俺もそんなに長生きしたらどうしようかなと思って。

 

鈴木:先がまだ長いと思ってるんですよ(笑)

 

藤巻:やっと人生折り返したんですよ。

 

久保:ここから40年と思えば、結構ありますよね。

 

奥田:あと40年あるんですね。

 

藤巻:そう。

 

奥田:そんな嫌そうな顔して(笑)

 

藤巻:親父並みに生きたらね。

 

奥田:じゃあ藤巻さんの人生設計って、そういうことも含めて色んなことを考えてるってことですよね?

 

藤巻:そうそう。人生のピークが大体73くらいかなと思ってるの。そこに向けて。

 

久保:この間、任天堂の岩田社長が亡くなられた告別式で、糸井さんが弔辞読まれてたんですよ。岩田社長僕と同い年で、同じ北海道出身なんですよね。なんとなく考えるところはありますよね。

 

鈴木:やっぱり同世代が、しかも知ってた人が亡くなると影響あるってことなんですね。

 

久保:そうですよね。残された人間は何をすべきかって思いますよね。やっぱり鈴木さんみたいにならないとってね。初志貫徹。

 

鈴木:だって今の話だと両極端でしょ?だって久保さんなんかは、人間いつ死ぬかわからないって話でしょ?ところが藤巻さんなんかは、100まで生きようと思ってるわけだから。

 

藤巻:いやいや、生きれるとは思ってないですけど。

 

鈴木:これ随分差があるんですよね。

 

藤巻:でも基本的にはいつ死ぬかわからない、と思って生きてますよ。そう思いながら100まで生きちゃったらどうしようかなっていうところですよ。

 

ただやっぱりね、ウチの親父見ててもそうですけど、ウチの親父ストレスゼロですよ。

 

鈴木:藤巻さんもそうだよね?

 

藤巻:まああるストレスはあるんですけど(笑)

 

鈴木:藤巻さんのストレスってなに?

 

藤巻:いいんですよ、それは。

 

奥田:(笑)

 

久保:でもそれは立派ですよね。だってストレスを乗り越えられるって、素晴らしいですよ。

 

鈴木:でも人間っていうのは、ストレスがないと死んじゃうんだよ?

 

藤巻:全くないとね、ダメなんですよね。

 

鈴木:そう。

 

奥田:ちょっとでもあった方が良いんですよ。

 

鈴木:今ちょうど良い具合のストレスがあるわけでしょ?(笑)

 

藤巻:いいから、余計なことを!

 

奥田:何とは言えないけども。

 

藤巻:だから久保さんも、小学館の経営者側に回って色んなストレスかかると、体に良くないからあんまり適度にやってった方がいいですよ。

 

鈴木:久保さん大丈夫だよ。

 

奥田:久保さんの場合、適度というよりもちゃんとやんないと気が済まないし、あれってまだ続けてるんですか?カート。久保さんの趣味。

 

久保:カートは僕自身はもう乗ってないですけどね。息子がやってますけどね。段々もう若い人若い人で。サッカーの審判ももう出来なくなっちゃったし。

 

奥田:サッカーの審判もやってたんですか?

 

久保:やってましたけどね。

 

藤巻:それも引退?

 

鈴木:だってそれ聞いてビックリしたんだもん。

 

久保:やっぱり時間がないですね。

 

---

 

鈴木:「デスパ」。

 

藤巻:なんですか、「デスパ」って(笑)

 

鈴木:藤巻さんも「デスパ」の社長だもんねー。

 

藤巻:「デスパ」って、僕の会社なんです。1人でやってる。

 

久保:それなんで「デスパ」なんですか?

 

藤巻:鈴木さんがつけてくれたんですけど、「崖っぷち」っていう意味なんです。

 

奥田:「デスパレード」の「デスパ」なんです。

 

藤巻:死ぬまで仕事してたいなって思ったんで、そうすると、どこかに勤めてると、大体マックス65か役員になっても70とかそんなもんじゃないですか。死ぬまでやるためには自分で作るしかないなと思って。

 

鈴木:死ぬまで働くつもりなの?

 

藤巻:そうです。なんかつまんないじゃないですか。何かやってないと。

 

鈴木:だって会社にいるときは、何もやってなかった(笑)

 

藤巻:会社はいいじゃないですか!

 

久保:面白過ぎる!

 

藤巻:いやいやいや。会社にいるときは別に何もやってなくても、身分が保障されてるから。でも定年になっちゃったら保障が何もないんで。

 

鈴木:でも周りの人がみんな言ってるでしょ?「藤巻さん、定年になったら突然働き出した」って。これはサラリーマンの鑑だよね?

 

藤巻:なんで定年になったら、こんな会社来るようになったの?って。

 

鈴木:会社における出世は目指さなかったんでしょ?

 

藤巻:まぁ出世よりも一応人生を楽しく行きたいなと思って。

 

久保:だって紅白で歌ってますからね。

 

奥田:それはすごいことですよ。サラリーマンで紅白に出れるのないですよ。

 

久保:サラリーマンで紅白歌う人いないですから。

 

藤巻:あれは本当、人生成り行きの賜物だなと。

 

久保:ピークですよね。

 

奥田:だって本人ピークだって思ってないんだもん。72だ3だって言ってるんだもん。信じらんないよ、もう。

 

鈴木:人生の頂点を70いくつに持ってきたいんだ?

 

藤巻:でもね、これもやっぱりいい手本が周りにいるからだと思うんですよ。高畑勲さんは78でしょ?宮崎駿さんは73。鈴木敏夫さんは66。

 

鈴木:高畑さんは80。

 

奥田:今年80。

 

藤巻:え!80!?高畑さん!

 

鈴木:そう(笑)

 

藤巻:うっそ!

 

鈴木:嘘じゃない(笑)ほんと。

 

藤巻:マジか。いや勇気出たわ。

 

鈴木:聞こえてくる話でいうとね、また作りたいと。

 

藤巻:高畑さんは髪も真っ黒だし、老眼でもないし。

 

久保:この間記者発表してるの見たけど、髪の毛真っ黒でしたね。あれ染めてないんですかね?

 

鈴木:してない。

 

奥田:全然してない。

 

久保:すごいね。

 

奥田:しかも老眼になったのも、60代半ばで老眼になってる(笑)信じらんない。

 

藤巻:すごいでしょ?

 

久保:すごい。

 

藤巻:宮さんだって、そうじゃない?

 

鈴木:宮さんは74。

 

藤巻:もう4になったんでしたっけ?

 

鈴木:今度5だもん。年が明けたら。高畑さんと宮さんって、5歳違いだから。だから高畑さんは今年80になるわけ。で一応ね、今回色々準備もされてるみたいだけどね。

 

藤巻:昔の80と本当に違いますよね。

 

鈴木:まだめちゃくちゃ元気だよね。

 

藤巻:ね。鈴木さんだって、もう67。今年の8月で。

 

鈴木:自分だって、誕生日1日しか違わないんだから(笑)

 

奥田:18日でしょ?

 

藤巻:違う。19と20。

 

奥田:あ、19と20。そうか。

 

久保:獅子座っていうことですよね?

 

鈴木:そうです。

 

久保:僕も獅子座なんですよ。3人とも獅子座。

 

藤巻:何月何日?

 

久保:725ですよ。

 

藤巻:じゃあ早い方だ、じゃあ。

 

久保:で、56ですね。

 

鈴木:久保さんのいないところで、奥田さんが久保さんの物真似ばっかやってるんですよね。

 

藤巻:(笑)久保さんの物真似して入ってきたの?

 

鈴木:そうそう。

 

奥田:久保さん目の前にして、なんか出来ないですよね。

 

久保:よかったらやって下さい。

 

奥田:(物真似しながら)出来るわけないですよ、そんな。何言ってるんですか。

 

全員:(笑)

 

奥田:僕は鈴木敏夫になることを夢にずっと仕事を頑張ってきたんですよ。

 

久保:もう僕いなくても大丈夫?

 

全員:(笑)

 

藤巻:似てるわ、確かに。久保さんとか、将来どうしようと思ってるんですか?小学館どこかで定年というか、役員定年とかもあるわけでしょ?

 

久保:ありますあります。

 

藤巻:役員定年いくつなんですか?

 

久保:まぁ今度いくつになるかわからないですけど、60ちょっとですよね。

 

藤巻:社長になってたら、定年なくなるの?

 

久保:まぁ定年ということはないですけど、大体65が一応役職定年になってましたけどね。

 

鈴木:あと10年。10年あったら色々出来ますよね。

 

久保:出来ると思います。いま1年任期なんで。

 

藤巻:1年ごと!?2年じゃないんだ!

 

鈴木:なんで1年なんですか?

 

久保:まぁ1年だから1年なんじゃないんですか?

 

藤巻:いつか小学館卒業するときが来るじゃないですか。それ以降とかはどうしようとかは考えないんですか?

 

久保:いやー今のところは、、

 

藤巻:完全に引退しちゃおうと思う?

 

久保:体調が良ければなんかしますけど。

 

鈴木:夢はないんですか?夢は。

 

久保:夢は色々ありますよね。でもまぁ別に、、

 

鈴木:例えば?

 

久保:そうですね、、カレー屋さんとかやってみたいです。

 

藤巻:カレー好きなんでしたっけ?

 

久保:いや、色々考えたんですよ。で、最も食材を無駄にしないのはカレーなんですよ。ラーメンって、ダシとったりして無駄があるじゃないですか。それから毎日仕込みがあるのって、結構大変ですよね。でもカレーって、ずーっと煮てればいいんで。

 

鈴木:でも久保さんって、上手そうだよね?

 

奥田:うん、上手そう。

 

鈴木:奥田さんはラーメン好きだけど、下手そうだもんね。

 

奥田:(笑)

 

藤巻:ああ、なるほど。カレーかぁ。カレーって毎日作り替えなくていいんですか?

 

久保:だってほとんどのカレー屋さん、わかりませんけども、少なくとも無駄にはなってないです。

 

---

 

鈴木:この近くに行きつけのある洋食屋さんがあるんだけれど、そこはね、スープ。ボルシチ。もうかれこれ60年、火を消したことはないんですよ。60年間。

 

藤巻:どういうことなんですか?それ60年間、、

 

鈴木:皆さん食べるじゃない。それに足してくんだと思う。火を絶やしたことがないの。

 

久保:よく言われるのが人も同じで、色んな体を構成している分子構造みたいなのは、必ず足されて、新しくなって古いのが出て行くんで。なので、キチンとしたものを入れないと、体が壊れるっていうのはそういうことなんだと思う。

 

で、そのボルシチもカレーも同じで、出て行く分だけ何か正しいものを足さないといけないんですよ。

 

鈴木:味変わらないもんね。

 

久保:そこは難しいと思います。

 

鈴木:藤巻さんだって、今まで飲んだスープで1番だって言ってたじゃん。

 

藤巻:本当に美味いのがあるんですよ。

 

久保:それは足してるものが正しいんですよ。

 

鈴木:あのシェフは、あそこでやってたの。横浜。山下公園の真ん前のホテル。

 

奥田:グランドホテル。

 

鈴木:のシェフだったの。

 

藤巻:高いですよね、でもね。

 

鈴木:奥田さんにそういうこと聞いたことないけど、これから色々まだあるんだろうけど、それが終わったら夢はあるんですか?

 

奥田:健康だったらね、自転車で色んなところ周りたいなって思ってるんですよね。

 

鈴木:遊びなんですね。

 

藤巻:もう仕事は辞めちゃうの?

 

奥田:いや、なんかやってればいいんだろうけどね、ウチの父親も亡くなるまで通信社で、所長さんと麻雀だけしに仕事に行ってたんですよ。67とか。すごい楽しい楽しいって言って仕事してましたよね。

 

藤巻:お父さん、67でなくなったの?

 

奥田:うん。早いんです。早いんだけど、ウチの親戚から言わせると、勲っていうんですけど、「勲さんは長生きしたね」って。他はみんな50代で死んでるんですよ。

 

久保:それは早いですね。

 

藤巻:奥田さんもそんな長く生きないから。

 

鈴木:そうなのよ。たぶんね。

 

奥田:(笑)

 

久保:じゃあ鈴木さんの歳でってことですか?

 

奥田:そうです。

 

鈴木:僕お葬式行ったんですもん。だって。

 

久保:鈴木さんはどうなんですか?

 

鈴木:何にも考えたことないですよ。特にこれがやりたい、あれがやりたいってないんですよね。実は。どうしようかなって思ってるんですけどね。

 

藤巻:映画は作りたくないんですか?

 

鈴木:もういい。やっぱり良いのを観てる方が楽しいよね。だって作ってると、それを観て自分で楽しむって出来ないじゃない。だからそういうことでいうとね、やっと普通のお客さんとして映画を楽しめるようになるかな、という気もしてるの。とはいいつつ、まだ少しやってるんだよね(笑)

 

藤巻:鈴木さんは目標になりますよね。楽しい人生ね。

 

久保:なかなかこうはなれないですよ。

 

鈴木:誤解受けてるみたいなんですけど、一生懸命仕事してきたんですけどね。

 

奥田:別に仕事してないとは一言も言ってないですけどね。

 

久保:そんな何もしてないなんて言ってないですよ。

 

鈴木:いやいやいや(笑)

 

久保:楽しそうだと。

 

鈴木:それ川上さんに言われたんですよ。そうなのかなと思って。それで川上さんね、まだ若いじゃないですか。40代だし。それで模範とすべき業績をあげてる人に随分会ったらしいんですよ。そうしたら、皆さん幸せそうじゃなかったっていう。

 

それでなんで僕と仲良くなったかっていったらね、この人は楽しそうだっていう(笑)なんかそれだ、みたいなこと言われたんですけど、僕そんなこと意識してないですけど。別に。

 

久保:いや、そう思いますよ。

 

鈴木:だけど色々やってく時に、人との付き合いも考えていかなきゃいけないかもしれないですね。そろそろ藤巻さんと付き合うのやめるとかさ。整理整頓しないと(笑)

 

奥田:だけど、今でも僕覚えてるんだけど、キャラバンって年に何回かあって、その時に夏の大事な映画をそのプロデューサーが説明しに行くっていうのがあって、必ず久保さんはポケモンで来てるし、鈴木さんはジブリの作品で来てて、午前がポケモンで午後がジブリなのね。で、鈴木さんは久保さんに会うの楽しみにしてるんですよね(笑)

 

鈴木:あれ楽しかったですよね。皆さんに重大な発表がありますと。残念ながらポケモンは夏の公開に間に合わないと。

 

奥田:よく言ってた(笑)

 

鈴木:でっかい声でね、「ちゃんと間に合う!」とかね(笑)

 

奥田:そうそうそう(笑)

 

久保:後ろで聞いてましたね。

 

奥田:あれが楽しかったんだけど、あれ無くなっちゃったからつまんないですよね。

 

久保:そうですよね。ああいう掛け合いみたいなことって、劇場の人たちも楽しんでくれたかなって。

 

藤巻:他の映画のプロデューサーは来てなかったよね?あのキャラバン。

 

久保:いや来ないですよ。

 

鈴木:変わったんですよね。

 

奥田:あれは面白かったですよ。

 

鈴木:色々面白かったですよね。

 

久保:それで鈴木さんの喋り方をすごい研究したんですよ。

 

奥田:それで毎年久保さん来るとね、服が黒っぽい服になってきてね。なんかジェダイみたいな感じで、だんだん染まっていく。ちょっと鈴木さんっぽい感じの色合いになっていくっていう。

 

鈴木:奥田さん、何言ってるんだかさっぱりわかんないなぁ。

 

久保:目標としてますからね。

 

ーナレーションー

鈴木さんたちのお話はいかがだったでしょうか。この番組をお聞きの皆さんにはまだ関係ないと思ってらっしゃる方が多いと思いますが、これを機会に一度考えてみてはいかがでしょうか。

 

来週は、12日から愛知県で開催される「ジブリの大博覧会展」についてお送りします。お楽しみに。

 

久保:鈴木さん、今なんか手掛けてるのって、どんなことやってらっしゃるんですか?

 

鈴木:まだね、ちゃんとあれしてないんですけど、フランスでアニメーション作ってるんですよ。

 

久保:楽しそうじゃないですか。

 

鈴木:監督はオランダ人なんですよ。ヨーロッパの色んな人が集まって1本の映画を作る。

 

奥田:監督の名前は?

 

鈴木:マイケル・ドゥドゥヴィックさんって言うんですけど。

 

藤巻:(笑)

 

久保:ちゃんと発音出来ない?

 

奥田:ちょっと正確に、、

 

鈴木:マァイケゥー ドゥドゥビィュー。

 

奥田:全然違う名前になってるじゃないですか(笑)

 

藤巻:それじゃさっきと違うじゃん!(笑)

 

鈴木:なかなかの人なんですよ。素晴らしいんです。

 

藤巻:(笑)

 

久保:じゃあ名前覚えましょうね。

 

鈴木:奥田さん、言えます?

 

奥田:マイケル・ドゥドゥドゥヴィットさんですよね。

 

鈴木:マイケル・ドゥドゥヴィックさんって言うんですよ。

 

藤巻:違うな。

 

鈴木:藤巻さんも会ったもんね?

 

藤巻:会いました会いました。

 

鈴木:なかなかの好人物でしょ?