鈴木敏夫のジブリ汗まみれを文字起こしするブログ

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オンラインサロン「鈴木Pファミリー」メンバーによる押井守監督へのインタビュー(③) ゲスト:押井守さん、インタビュアー:鈴木麻実子さん、山下瑞季さん、浜田雄さん、原田翔太さん、沖田知也さん、佐藤裕子さん、川瀬恭平さん、小林一匡さん、小崎真寛さん

 

押井

ラピュタ』の時に、ラピュタを飛ばすのにどんだけ苦労したんだろうって。絵にしてみたら、全然飛ぶように見えなかった。蝶々にしかならないんだよ。残像しか見えない。最後、特殊効果だけにしたんだよ。あれはドライブラシっていう刷毛で2枚変えてるだけなんだよ。一コマで。あれは私が紹介したんだもん。「宮さん、あれは特効でやるべきだよ」って。最初はみんなパタパタやってたんで。宮さん自身が愕然となったんだよね。「全然飛んでるように見えない」って。あの人は感覚の再現が全てだから。「アニメーションというのは、感覚の再現のことだ」って、ハッキリ言ってる。感覚の再現が出来なければ、作品が成立しない。

 

ーナレーションー

鈴木敏夫ジブリ汗まみれ。

 

今週は、押井守監督特集!と題して、鈴木麻実子さん主宰のオンラインサロン「鈴木Pファミリー」メンバーによる、押井守監督へのインタビューの模様の第3回目をお送りします。今週はこんなお話から。

 

竹森

じゃあ鈴木さんについての質問を。

 

押井 

意外にフェティッシュが強い男なんだよね。そう見えないかもしれないけど。色んなことに頓着しない、執着しないっていう自分を演出しているよね。あれは演出なんだよ。

 

小崎 

押井さんは色んな本の中で、鈴木さんのことを「悪党」っておっしゃってるじゃないですか。ここにいる全員は鈴木さんが好きで集まってる人間なわけですね。特に僕は本とかラジオを聴くと、鈴木さんの仕事論、仕事術、いわゆる仕事人としての鈴木さんの影響を受けていて、ラジオでも30代の働く女性が支持をしているみたいな、世の中に鈴木さんを仕事人として見ている側面もあるかなって思って。あまりにも世の中の鈴木敏夫論と、押井さんが考える鈴木敏夫像に乖離があるなっていうところをお訊きしたいなと思っていて。

 

押井 

あの男を仕事人間として評価する人間は、山ほどいるんだよね。自分の仕事場の後ろの棚に鈴木敏夫御朱印を飾って、毎日こうやってるの(二拍手して拝んでいる)。個人崇拝じゃんって。やっぱり仕事の面で鈴木敏夫を評価する人間っていっぱいいるよ。確かにそれだけの仕事をしてるから。常勝将軍だよね。失敗したのもあったんだけど、本人がしたがらないからあえて言っちゃってもいいんだけど、誰でも知ってるでしょ?『となりの山田くん』とかどう考えても失敗なんだよ。

 

麻実子 

やっぱりそうなんだ(笑)

 

押井 

経歴的にいえば、語ってはいけない世界になっているよね。その話すると、ちょっと嫌な顔をする。