鈴木敏夫のジブリ汗まみれを文字起こしするブログ

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叶井俊太郎・倉田真由美夫妻がれんが屋へ!【前編】

2009年9月24日配信の「鈴木敏夫ジブリ汗まみれ」です。

http://podcasts.tfm.co.jp/podcasts/tokyo/rg/suzuki_vol103.mp3

 

倉田:あ、どうもこんにちは。今日はよろしくお願いします。

 

鈴木:よろしくお願いします。鈴木と申します。  

 

倉田:倉田です。よろしくお願いします。

 

叶井:どうもこんにちは。

 

鈴木:ああ、叶井さん!(笑)さん付けしたりして。どうぞどうぞ。適当に。

 

倉田:はい。

 

鈴木:お腹膨らんでるんですね。

 

倉田:はい。

 

鈴木:これ、叶井の子なんですか?

 

倉田:はい。

 

鈴木:本物ですか?

 

倉田:そうです(笑)

 

ーナレーションー

めっきり秋の気配が深まったれんが屋に今夜は、温かい声が響いています。

 

あの話題のカップルが、鈴木さんを訪ねてきたからです。

 

鈴木:以前からちょっと色々知り合いだったものですから。

 

倉田:ああ、なんか伺ってます。

 

鈴木:4回目。

 

叶井バツ3なんですけど。まあ4回目の、、

 

鈴木:倉田さんの方は?

 

倉田:私はバツ1です。

 

鈴木:2回目?

 

倉田:はい。

 

鈴木:2つ足して6ですね(笑)

 

叶井・倉田:(笑)

 

叶井:まあそうなりますね(笑)

 

倉田:妊娠しなかったら、まだそういうことは伏せてたかもしれないです。結婚もいつになったかわからないですよね?

 

鈴木:妊娠しようと思ったんですか?

 

倉田:していいと思いました。

 

鈴木:彼の子を?

 

倉田:そんなビックリした顔をされなくても(笑)

 

叶井:(笑)

 

鈴木:いや、それ理由はなんなんだろうと思って。

 

倉田:いややっぱりこの人を良いなと思ったからじゃないですかね。

 

叶井:普通な回答。

 

鈴木:いつ知り合ったんですか?

 

倉田:知り合ったのはだいぶ前なんですよ。5、6年前。

 

鈴木:そんな昔なんだ。

 

倉田:ただ、そこからブランクがあって全然会ってない。一回顔を合わせただけで。ただその時印象に残ってましたね。

 

叶井:映画のパーティがあって。夕張映画祭ってあるじゃないですか?

 

鈴木:はいはい。夕張で?

 

叶井:東京で夕張映画祭の出品作品の関係者が集まるパーティがあって、そこで偶然お会いして。

 

倉田:でも、その時一回だけですよね?

 

叶井:それ一回きりですね。

 

鈴木:何が印象に残ったんですか?

 

倉田:何となく良い印象が残ってたんです。

 

叶井:良い印象。印象は良いみたいですね。第一印象。

 

鈴木:君に訊いてないから(笑)

 

倉田:(笑)

 

ーナレーションー

ネットやワイドショーでこの夏話題を集めた2人。映画配給会社トルネードフィルムの、というより、600人斬りの野獣・叶井俊太郎さんと、『だめんず・うぉ〜か〜』で知られる知性派の漫画家であり、コラムニストの「くらたま」こと倉田真由美さんです。

 

鈴木:叶井はでもね、魅力がある。

 

叶井:あ、そうなんですか。

 

鈴木:うん。僕男だけど認めますよ。

 

叶井:ありがたいです。

 

倉田:それ、どういう意味ですか?

 

鈴木:あのね、僕なんかは最初会った時、一緒に仕事したいなと思った。

 

倉田:あ、そうですか。

 

鈴木:そう。でもね、僕が珍しいらしいんですけどね(笑)

 

倉田:(笑)

 

叶井:そんなことないですよ!そんなことないです!

 

鈴木:だから何年前か忘れちゃったけれど、5、6年前?もっと前か。

 

叶井:6、7年前、、

 

鈴木:『ダーク・ブルー』という映画をね。

 

叶井:2003年とか。

 

鈴木:初めて会った時にね、図々しいでしょ?

 

倉田:ああ、そうですね。

 

鈴木:それで言ってることは全部仕事に関しては本当だから。そういう人って、なんか魅力があるんですよ。

 

倉田:ああ、なるほどね。

 

鈴木:それで一緒にやっても余計なこと考えないで済む。上手くいくかどうかわからないけど、やってみようかなって。彼が『アメリ』やったとか何にも知らなくて。でもそういうのやってみるのも良いかなって。人で選んだ仕事だったんですよ。

 

倉田:ああ、そうだったんですか。

 

鈴木:そうなんです。だからもっも色んな人に推薦してるんですよ。「叶井と一緒にやったら?」って。

 

叶井:(笑)

 

鈴木:何しろこういう不景気な時代でしょ?そうしたら、叶井1人入るだけで、そのチームの雰囲気がガラッと変わる。だから絶対一緒にやるべきだよって。でも中々みんな首を縦に振ってくれない。

 

倉田:(笑)

 

叶井:振ってくれないですね。

 

鈴木:何でなんですかね?会社大丈夫なの?

 

叶井:何とかやってます。

 

倉田:でも危ないんですよね?

 

叶井:ギリギリですね。

 

鈴木:トルネード?

 

叶井:トルネードフィルムですね。

 

鈴木:その前の会社、何て言うんだっけ?

 

叶井:その前はファントム。

 

鈴木:ファントムか。あれ半年でクビになったもんね?

 

叶井:1年ぐらいですかね。

 

鈴木:あれ1年やってたんだっけ?

 

叶井:クビっていうわけではないんですけど。

 

鈴木:社長だったんだけれど、共同経営者からはクビになってるんです。

 

倉田:ああ、そうか。

 

鈴木:僕知ってるんです。それでウロウロしていた時、バッタリね恵比寿で会ったんです。不動産屋で。

 

叶井:会いましたね。

 

倉田:そうなんですか!

 

鈴木:それで「どうしたの?」っていったら「追い出されちゃって。社員に」「だって社長でしょ?」っていったら「そうなんですよ」。

 

叶井:(笑)

 

鈴木:方針を巡ってみんなに反対されて、追い出されたって。

 

叶井:偶然、一緒の不動産屋でね。

 

鈴木:そうそう。

 

叶井:僕も次の会社の物件探してた時にバッタリ会って。

 

鈴木:たまにね、変な所で会うんですよ。お正月にね、大鳥神社とかね。

 

倉田:ああ、あの辺りで。

 

鈴木:僕のお袋が86になるんだけど、一緒にお参りに行ったら、叶井がいたんですよ。

 

叶井:そうです。

 

倉田:1人で?なんで!?

 

鈴木:いや、前の奥さんと一緒だよね?

 

叶井:ええと、あの時、母親ですね。僕の母親と一緒に行って。

 

倉田:神社に!?

 

叶井:うん。

 

倉田:初詣!?

 

叶井:初詣でバッタリお会いしましたよ。

 

倉田:どういう風の吹き回し、、

 

叶井:一応、年に一回は、、

 

倉田:お母様連れで。いや、あんまりない風景だと思う(笑)

 

叶井:そうですね。

 

倉田:へぇーーー。

 

鈴木:なにそれ(笑)

 

倉田:嘘でしょ!?

 

鈴木:(笑)

 

ーナレーションー

でも一体なぜ、この二人が。

 

いつもはワイドショー的な騒動には無関心な鈴木さんですが、今回はスタッフに「叶井を呼ぼう」ってメールを回したりして、何だかお二人のお話を聞いてみたかったみたいです。

 

鈴木:僕は何にも今日知らなくて。世間では何が騒がれてるんですか?僕は少しだけ知ってるのは、倉田さんが今度できちゃった婚である人と結婚するんだけど、その人はこういう人だって紹介したのがキッカケですよね。

 

倉田:まぁキッカケはそうですよね。要はこの人のことを私が面白おかしく描いてしまったので。それがメディアで面白いおかしく更に取り上げられたっていう。バツ3とか色々あるじゃないですか?派手な女性関係とかを面白く描いてしまったので。

 

叶井:そうなんですよ。

 

鈴木:600人でしたっけ?

 

叶井:そうですね。とか漫画とか、SPA!の『だめんず・うぉ〜か〜』とか、週刊朝日とかの連載で。

 

倉田:そうね。そういうのって普通表に出ないじゃないですか。でも相方の私が出してしまったので。

 

鈴木:何で出したんですか?

 

倉田:この人を語る上では避けて通れない話題だなと思って。

 

鈴木:一人ひとりに説明してるより、一度にみんなにわかってもらったほうが楽だなと?

 

倉田:そうですね。また私自身もそういうことを知らないで付き合ってるのかと600人の女たちに思われのも嫌だから。だから、わかってますよっていうことも含めですよ。

 

鈴木:なるほど〜

 

叶井:ほら、妊娠してたんで。

 

鈴木:妊娠してたって、妊娠させたんでしょ?(笑)

 

叶井:そうですね。段々お腹が大きくなるんで、こちらの方はテレビに出ることが多いんで、気づかれるじゃないですか。そういうタイミングもあって。ということだよね?

 

倉田:私大概忘れちゃうんですけど、そんな一回出会ったきりの人なんてね。でもこの人のことは覚えてて。なんだろう。なんとなく波長が合う感じがあったんじゃないですかね。

 

鈴木:相性?

 

倉田:はい。相性ですね。

 

鈴木:でもすぐ会おうとは思わなかったんですね?

 

倉田:いや、会おうとしたんですよ。実は。

 

鈴木:そうなんだ。

 

倉田:でも、それが上手くいかなかったんです。というのも、そうはいっても恋に落ちたとかじゃないから。デートに行きませんか?とか、食事に行きませんか?とかっていうのはちょっと違ったんですよね。だから自然に会いたいなと思って。もう一回叶井俊太郎にどっかで自然に会いたいなと。

 

そういう時に、私たまたま雑誌で対談の企画を持ってたんですよ。で、叶井さんだったらギリギリ対談相手としてセーフくらいの知名度なので、「ちょっとこういう人を呼びたいんだけど」という風に言ったんですけど、でもそれが通らなかったんですよね。

 

鈴木:反対されたんですか?

 

倉田:何故かわからないんです。全部通ってるんですよ。今まで。私がリクエストした人。

 

鈴木:担当者の方は女性なんですか?

 

倉田:男性です。だから私その話を彼にした時に、この雑誌の編集部で何かしたんだろうってずっと思ってたんで、何か心当たりはないかって5、6回訊いてるんですけど、心当たりないっていう。

 

叶井:その雑誌では、僕もしばらく連載持ってたりしたんで。

 

鈴木:そうなんだ。

 

叶井:はい。小さいコラムですけど。だから結構仲良く。今でも仲良いんですけど。

 

倉田:何でダメだったのかな?

 

叶井:それはわかんないね。

 

倉田:あなただけだよ?通らなかったの。

 

叶井:あ、そう。何故なんだろうね。

 

倉田:全然わからないんですよね。

 

鈴木:隠し事はしないんですか?

 

倉田:隠し事、、いやでも隠し事は習慣化してるんですよ。

 

鈴木:好きでしょ?隠し事。

 

倉田:あの、意識してるのか無意識でしてるのかわからないけど、隠し事が、、

 

鈴木:習い性になってるんだ?

 

倉田:そうそう。

 

叶井:習慣化してるね。

 

倉田:今までずっと例えば嫁がいる時に、色んな隠し事をせざるを得ない状況がたくさんあったわけですよ。その時に隠さなくてもいいことまで隠す。

 

鈴木:学習したんですね。

 

倉田:そうですね。隠さなくてもいいことまで隠すから、私と仲良くなってから「なんでそれ隠してたの!?なんでその場で言わなかったの!?」っていうことが時々ありますよね。

 

鈴木:でも嘘つかないでしょ?

 

倉田:私にはついてないかな。

 

叶井:嘘はつかないですね。

 

倉田:でも嘘はすんなりつきますよね。つく時もありますよね?状況によってはね。

 

鈴木:嘘つくの?

 

叶井:嘘とはこっちは、、

 

倉田:いや、嘘でしょ!?

 

鈴木:(笑)

 

倉田:だって例えば、部屋の中に女性といる時に他の女性が来た時、両方に相手の女の人のことを「妹だ」っていうわけですよ。

 

鈴木:(爆笑)

 

倉田:それは嘘でしょ!?

 

叶井:それは嘘です。

 

鈴木:それは嘘だね!

 

叶井:それは嘘ですわ。嘘です。

 

鈴木:妹だって言うんだ。

 

叶井:そうです。

 

倉田:妹って何回も使ってますよね?

 

叶井:結構使ってますね。結構鉢合わせするタイミングが多くて。結構困った時があって。

 

鈴木:なんで妹だって言うの?

 

叶井:いやなんか咄嗟に出ちゃうんですよね。

 

倉田:本当に妹がいるから。

 

叶井:本当に妹がいるんですけど、「いま妹が来た。ちょっと待ってくれる?」と。で、外にいる女性には「いま妹がいるから、ちょっと入らないから」って。んなわけないでしょ?って突っ込まれるんですけど。両方から。「本当に妹だから!」って。

 

倉田:言い張りますよね?

 

叶井:言い張りました。

 

鈴木:それは何で嘘つくの?

 

叶井:やっぱり鉢合わせになったら修羅場になるじゃないですか。

 

鈴木:それは良くないと思ってるんだ?

 

叶井:それはお互いに良くないと思いますよね。マズい状況になっちゃうんで。

 

鈴木:それはやっぱり平和を愛するの?

 

叶井:そうですね。やっぱり平穏が。争い事は好まないですからね。

 

鈴木:そういうことを含めて好きなんですか?

 

倉田:いや、そこは全然好きじゃないですけど(笑)

 

鈴木:(笑)

 

倉田:でもそういう話自体は面白いですけどね。

 

鈴木:そのある種の魅力に関しては、僕も理解できる。

 

倉田:なるほど。でも今鈴木さんがおっしゃった「嘘つかないでしょ?」っていう部分で、確かに妹だとかそういう嘘はあるけど、自分を粉飾する嘘はあまりつかないですね。仕事に関してもそうだし。

 

鈴木:そうそう。

 

倉田:私も『アメリ』の話とか全然聞いてなかったですし。割と男の人って「こういうことしたんだよ」というようなことを言いたがりな人多いんだけど、むしろ失敗話の方がこの人は多いですからね。

 

鈴木:自分を飾って何者かに見せようとかね。カケラもない。

 

倉田:ないですね。

 

鈴木:それはね、最初にパッとわかっちゃったですね。

 

倉田:ああ、そうですか。

 

鈴木:だから、ちょっと一緒に一回やってみようかなって。それでちょうどその時にもう一つ、僕らの目論見もあったんでね。この人とやってみるのはいいかもしれない。『キリク』っていう映画なんですけどね。

 

倉田:その話は初めて聞きました。

 

叶井:フランスのアニメ。『キリクと魔女』っていう日本語タイトル。

 

鈴木:それを高畑勲っていう人がね、良いアニメーション映画だと。でも世界中でどこでも公開したのに、日本だけがやってない。これは恥ずかしいことですよと。というのは、内容が良い映画だから。

 

ところが日本では、内容が日本向きでないということで配給会社がやめてた作品なんですよ。それで持ちかけてみたらね、すぐやるって言うし。

 

倉田:へーー。

 

鈴木:何となく予感があったんですよ。やるっていうなって。

 

倉田:ああ、そうですか。

 

鈴木:それは何となくわかったんですよ。『ダークブルー』っていうのは、なんか違う名前のタイトルだったんですけど。なんだっけ?

 

叶井:この空に君を思う、ですかね。

 

鈴木:ああ、そうそう。

 

叶井:もうそのタイトルでポスターも全部作っちゃってたんだけど、その後にたまたま鈴木さんの方に、宮崎駿監督の映画のコメントをもらいたいっていうオファーを出したら、本当にくれることになったっていう。まさかこっちはくれると思わないじゃない?

 

倉田:あ、そうなんだ?

 

叶井:宮崎監督がそういうコメントとか出したの見たことないから。

 

倉田:ああ、確かにね。

 

鈴木:映画は見たいと思ったんですよ。協力するかは見てみないとわからない。でも、顔を見てね、やろうかなっていう気分になったんですよ(笑)

 

倉田:そういうこともあるんだ。

 

鈴木:ありますよ。どっちかと言ったら、そっちが先。

 

倉田:そうですか。

 

鈴木:だって、見て良い映画って中々ないじゃないですか。残念ですけど。

 

叶井:そうですよね。

 

鈴木:でもこの場合は、映画も良かったしね。まあたぶん難しいかなって思ったけれど。ヒットするかどうかはね。次いでに出資もすることになっちゃって。ね?

 

叶井:有り難いです。ビックリしました。

 

鈴木:それが出会いなんですよ。

 

倉田:じゃあほんと『アメリ』の前後くらい?

 

叶井:後だね。すぐ。『アメリ』の2年後くらい。2003年くらいです。お世話になりました。あの時は。

 

倉田:人には割と恵まれてるというかね。あなたは。人の印象に残りやすい人だなと。

 

鈴木:何で残るんですか?

 

倉田:わからないんですけどね。何だろうな。関係あるかわからないんですけど、私の前の夫との子供がいるんですけど。9歳の。その息子とか凄い好きなんですよね。彼のこと。子供に好かれるよね。

 

鈴木:なんとなくわかる。

 

倉田:めちゃくちゃ好かれますね。私の妹の子供たちっていうのも近くに住んでるんですけど、大好きだし。この人のことが。お父さんより好きぐらい好きだよね?

 

鈴木:人間じゃないんじゃないかな。人間じゃない。動物じゃない?

 

倉田:なんだろうなー。

 

鈴木:動物っぽいのよ。

 

叶井:そうなんですよね。子供はすごい来ますね。

 

倉田:昔からそうなんでしょ?

 

叶井:近所の子供もいつも寄ってくるし。それは昔からそうですね。

 

鈴木:なんなんだろう。

 

叶井:わからないです。

 

鈴木:好きなの?子供。

 

叶井:好きです。好きですよ。一緒に遊んでるの結構楽しいですよ。土日はなるべく遊ぶようにしてるし。

 

鈴木:子供なのかな。

 

倉田:なんですかねー。ちょっとわからないですけどね。こういう人ほんと珍しいと思って。

 

叶井:こちらの子供もほんと素直な子でね。一緒に住むことになって。初日、自分のことをなんて呼ぶか。どうするのかなって思うじゃないですか。

 

鈴木:はい。

 

叶井:そうしたら、向こうから初日に僕のところに来て「今日からお父さんって呼んでいいですか?」と。

 

倉田:何にも言ってなかったんですよ。なんて呼ばせようかなって。追々お父さん的な存在になってくれたらと思ってたけど。あまりそういうことって私の立場から強制するのは変な話だし。

 

鈴木:出来た子ですね。

 

倉田:でも意外だったなそれは。

 

叶井:いきなりだったんで。

 

鈴木:本能で感じたんでしょ?その子立派になりますよ。

 

叶井:凄いですよね。

 

鈴木:親がダメだと、良くなる(笑)

 

叶井・倉田:(笑)

 

叶井:いやほんとね、逆に本当にいいのかっていう感じ。

 

倉田:即日お父さんだからね。

 

叶井:いきなりですか?!みたいな感じだったんで。ちょっと驚いたね。あの時。

 

倉田:そう。俊ちゃんとかそのぐらいが適当かなーくらい。

 

叶井:おじさんかなーみたいな感じだったんだけど。

 

鈴木:子供って意外な能力持ってるからなー。

 

叶井:そうですね。ちょっとビックリしましたね。あの福岡から出てきたんですけど。

 

鈴木:あ、なんかあれですよね。福岡在住だったんですよね?

 

倉田:そうです。

 

鈴木:ね。ご家族と一緒に。ご両親と。

 

倉田:はい。

 

鈴木:ちょっとこの間聞いたんですよね。

 

叶井:で、東京の学校に行くことになり、結婚することになるんで、名前を倉田姓から叶井に。まだ籍は入れてないんですけど、そういうことになって。

 

鈴木:でも心配はないんですか?また離婚するっていう。

 

倉田:あーそれはあんま思ってないですね。よく言われるんですけど(笑)

 

叶井:みんな言うね。

 

倉田:みんな思ってるし、下手したらもう新しい人いるでしょ?みたいに言われてるよね?あなた。

 

叶井:いま言われてるね。

 

鈴木:いるの?

 

叶井:いませんよ!(笑)

 

倉田:今までの人ももしかしたらそうだったのかもしれないけど、、

 

鈴木:指輪とかさブレスレットってさ、三度目の奥さんが作ったやつ?

 

叶井:これは違うんです。

 

鈴木:あ、違うの?前よくやってたよね?

 

叶井:そうですね。そういうアクセサリー作ってた人、、

 

倉田:あ、よくご存じですね。

 

鈴木:そうなんですよ。何だか知らないけど、少しは(笑)

 

倉田:そうなんだ。

 

鈴木:中目(黒)に暮らしてたもんね?

 

叶井:それ二番目ですね。

 

鈴木:あ、あれ二番目のとき!?

 

叶井:あれ二番目ですね。

 

鈴木:二番目。送ってったことあるもん。

 

叶井:あ、そうですね。それ二番目ですね。

 

鈴木:あの時、そうなんだ。

 

叶井:はい。

 

倉田:二番目の奥さんとはお会いして、、

 

鈴木:いや会ってないんですけど、家の前まで送ってって。

 

叶井:それ二番目ですね。三番目は、えー、世田谷の方ですね。

 

鈴木:三回目終わってから、倉田さんと会ったの?

 

叶井:ちょっと被って、、はい。ですから結構、結婚、離婚を繰り返すのが大変でしたね。こうやって振り返ると。

 

倉田:そう?軽々としているように思えるけど。

 

鈴木:軽くは考えてないの?

 

叶井:考えてないですよ。

 

鈴木:真剣なの?

 

叶井:真剣ですよ。やっぱり男としてケジメそれでつけてますから。結婚と離婚。結婚と離婚。

 

鈴木:ケジメって何なの?離婚して次の人と付き合うってこと?

 

叶井:離婚をちゃんとする。

 

鈴木:が、ケジメなの?

 

叶井:というケジメですかね。離婚に至るまで結構揉めるんじゃないんですか?

 

倉田:でももうちょっと考えてするよね?結婚を。

 

叶井:そうだね、離婚する前にね。

 

倉田:うん。そもそも私離婚よりも結婚の方に問題があったと思いますよ。そんな軽々と。

 

叶井:そうですね。

 

倉田:三回も判を押して、三回も役所に出す。

 

叶井:そうね。そこは反省しなきゃいけないところですね。結構、流されて結婚しちゃうケースが多かったですね。振り返ると。一緒に住んでるから、もうこのまま籍入れちゃおうか、とか。もっと考えればよかったですね。

 

鈴木:倫理観がない人なんですか?

 

倉田:男女関係の?

 

鈴木:そう。

 

倉田:どうですかねー。倫理観。まぁある部分はものすごく欠落してると思いますけど、でもじゃあ本当に底無しにだらしないかというか、そうでもない部分もあって。ただそこはわかりづらい、、かな?

 

叶井:(笑)

 

倉田:だから周りの人には、この人は「五回目の結婚はいつするの?」とか、、

 

鈴木:普通は言いたくなるよね。

 

倉田:そうですよね。浮気だって絶対するでしょう、みたいなことも言われるんですけど。

 

鈴木:浮気はするの?

 

叶井:これからはもうないですよ。

 

鈴木:なんで?保証できるの?

 

叶井:もうないと。

 

鈴木:なんで?

 

叶井:倉田さんと出会ったので。

 

倉田:(笑)

 

鈴木:でもその前の奥さんにもそう言ってきたんでしょ?

 

叶井:その前はそんなことは言ってないかもしれないですね。

 

倉田:嘘でしょ!?

 

鈴木:(笑)

 

叶井:あんま説得力がないんですよ。だから何を言っても信用されないんで、今までの流れを見てると。

 

鈴木:よく言うじゃない?世の中ってさ、愛や恋は短い人で三ヶ月、長くても三年だって。

 

倉田:よく言いますね。

 

鈴木:その後が、どうやるかだって。

 

倉田:私ハッキリ言って、この人が自分の彼じゃなくて他の誰かの彼だとして、そうしたら絶対薦めないですよ。

 

鈴木:やっぱり、色々人によって違うだろうけど、この人はちゃんと養ってくれるだろうかっていうのは相変わらずあるんでしょ?

 

倉田:それはありますよ。大概。

 

鈴木:あるんでしょ?

 

倉田:大概あります。

 

鈴木:倉田さんの場合、無いからでしょ?それが。

 

倉田:頼りにしてるとか、そういう下心は持ってないんですけど、持てないし。だから逆にいうと、そうでもない限り、結婚までする理由がないですよね。つまり、経済的に自立していて、私なんかも子供もいるしね、別に自由に暮らせるわけですよ。

 

鈴木:結婚する必要ないよね。

 

倉田:そうなんですよ。でも、結婚したいって思うってことは、、

 

鈴木:たまに会うだけじゃダメなんですか?

 

倉田:うーん、一緒に暮らしたいかな。女の人にとって全然良い男じゃないと思うんだけど、でもわたしにはすごく合ってるって、私自身が確信出来るんですよね。

 

鈴木:それは何なの?

 

倉田:それはさっきから何でなの?って言われると、中々こう明確に言葉にするのは難しいんですよね。

 

叶井:根拠がないからね。

 

倉田:やっぱり私ももう38だし、これまで色々男性と付き合ったりとかあった中で、だからこそ、わかるような。この人によって初めて歓喜された感情とか感覚ってあるんですよ。一緒にいる時間、過ごしてる時間からやっぱりそうなってくるっていうか。

 

これは言葉では表現しづらいんですけど、何ていうのかな、今までで初めてだなって思ったことの一つに、この人に健康で長生きして欲しいって心から思うんですよ。

 

鈴木:気持ちが?

 

倉田:はい。

 

ーナレーションー

そういえば、れんが屋の対談でも、いや、ジブリでの映画でも、これまで恋愛っていう大問題は正面から取り上げられてこなかった気がします。何故なんでしょう?

 

そして今、鈴木さんが美女と野獣の恋愛話に耳をすますのは、何故なんでしょうか?

 

倉田:健康で長生きして欲しいっていうのは、、

 

鈴木:そういう感情が湧いたんですね。

 

倉田:そうですね。愛情の感覚として、、

 

鈴木:それは恋愛感情とは少し違うんだ?

 

倉田:恋愛感情ももちろんあるんですけど、、

 

鈴木:だってどうせまた浮気するんですよ?

 

倉田:いや、しないと思う!

 

叶井:しないんで。

 

鈴木:え?

 

叶井:先程も言った通り、、

 

鈴木:だって、それは口から出まかせだもん。

 

叶井・倉田:(笑)

 

鈴木:去年の暮れ、彼女に出会ってから浮気はしてないですか?

 

叶井:してないですね。

 

鈴木:ほんとに?

 

叶井:はい、してないです。

 

鈴木:吐け。

 

倉田:(笑)

 

叶井:本当してないんで。今もう浮気って言葉なんですか?って感じですよ。

 

鈴木:そこまで言う?(笑)

 

倉田:それを言われると、嘘っぽいですよね?嘘でしょ!?

 

鈴木:(笑)